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創作雑感 Revised 1  作者: 宮沢弘
1: 表現
2/38

1−2: 漢字を開く・ルビ・強調

 あとで触れるルビの話にも関連しますが、ルビの前にまずこれです。

 漢字を開くというのは、漢字をだいたいはひらがなにするということです。選挙ポスターで苗字か名前がひらがなになってたりしますね、あんなのです。

 それとか文章としては、たとえばとしてですが、「思う」を「おもう」と書いたりとか、そういうのです。

 なんでこんなことを書いてるかというと、漢字を使いすぎている作品がすくなくないと思うからです。

 もちろん、これは作者にもよるし、開くにせよ開かないにせよ、作者の色とか味とかになりえることではあります。一概に、「開けばいい」っていうものでもありません。

 だいたい、あちこちで言われていることですが、日本語は漢字、ひらがな、カタカナ、およびその他を組み合わせて使うように変化してきた言葉です。なら、「漢字は絶対開け≒漢字は使うな」と主張するのは、ちょっと無理があります。

 まぁ、漢字を使わないようにしようとか、アルファベットだけを使おう(つまりはすべてローマ字で書く)という主張がされた時代もありました。信じられないかもしれませんが、あったんです。それは行き過ぎではあるものの、現代の日本語では、現代の日本語なりの漢字、ひらがな、カタカナ、その他のバランスがあります。人が慣れているバランスが。そこからあまりに外れると、読み難くさの一因となります。

 ところで、手近にあるものでみましょう、小松左京があるのでちょっとページを開いてみます。まぁ誰でもいいんだろうなと思いますが。そういう人のを見てみると、「漢字、開きすぎじゃね!?」っていうくらい漢字がすくないです。

 ここで誤解はしないで欲しいのですが、使う漢字は常用漢字におさめろという話でもありません。えーと、たぶん有名な例だと「障害」「障碍」を「障がい」と書くとかですね。いや、それって無理あるでしょと思います。日本語以外の言葉でもそうですけど、ある程度のまとまりをひとまとまりとして読むっていうのがあります。そういう読みかたが普通。それが、日本語だと漢字は一まとまりに、あるいは漢字とひらがな、とくに助詞や送り仮名を一まとまりに読むという読みかたなわけです。ですから、そこを崩すと、読み難くさに直結してしまいます。

 これも慣れの問題とは言えるのでしょうし、慣習が変われば、そうなったらなったでなにか対策が取られると思います。でも、まだそうはなっていません。実験的な、あるいはその他の理由がないかぎりは、まだやらないほうがいいでしょう。

 常用漢字におさめるというのを方針として使うなら、それはそれでかまいません。ですが、ひとまとまりとして読むという慣習や習慣に逆らって、読みやすさをそこなっているという点には注意が必要でしょう。

 これは逆に、漢字を多く使う場合にも言えます。慣れた使いかたやバランスから外れると読み難くなる。そこだけは注意しましょう。

 それはそれとしてですが、ともかく、大家(たいか)とかはむちゃくちゃ漢字を開いてるというところを確認して欲しいと思います。

 別の言いかたをすると、ひらがなが連なっても読みやすい文にしているとか、効果的に漢字を使っているとかと言うこともできるのかなとは思いますが。

 まぁ、この稿もまだ漢字が多いんですけどね。


 漢字の関連することとして、日本語にはルビがあります。漢字は、あるいは漢字の熟語は、意味は知らなくてもなんとなく雰囲気はわかるかもしれません。でも読みかたまではわからない。そういうときにルビは役に立ちます。

 ですが、読み易さから考えると、ルビはないほうがうれしい。というか、特定の条件の場合を除き、ルビが必要ないように書くのが望ましいと思います。

 特定の条件とは、このようなもの:

   + 人名、地名など固有名詞

   + 何年生で学ぶかなどの基準に基づいているもの。

   + ルビで遊ぶもの。(つけるならつける、)ルビで遊ぶって(つけないなら)なんのことだか(つけないで)わからないかもだけど(いいんじゃないの?)

 ルビで遊ぶというのは、「スキルとかの名前(スキルとかの名前)漢字とか((カタカナとか)))」という話は含みません。そういう例は、単に「どっちで書きたいのか」、「どっちで読んで欲しいのか」が混乱しているだけです。


 強調については、小説家になろうなどの日本の小説投稿サイトだと傍点ということになるんだろうなと思います。でも、それは制限が強いかなぁとも思います。

 markdownという記法があります。さらには、その元になった、プレイン・テキストで強調などを示す方法があります。これだと、強調は*強調*というように書く。この書きかたは昔からあり、*強調*(だいたいはボールド体をイメージする)、斜体を/斜体/とか、下線を_下線_とかもありました。ただし、これはmarkdownの書きかたとはすこし違いますが。

 markdownを使おうという話ではなく、こういう歴史がある書きかたが許容されてもいいのかなと思います。昔の書きかたはただの共有された慣習でしかないけれど。

 あるいは、小説家になろうなどが出版を視野に入れるなら、むしろいっそmarkdown記法を許容するほうがいいのではないかとも思う。PDFでの表示だけを考えてもそうだ。markdownは仕様として、どのようなHTMLタグに変換するのかが決められているが、そこに手を入れたっていい。

 ともかく、現状では制約が強過ぎるとは言えるだろう。

 強調などだけではなく、インデント、あるいはブロック話もある。たとえば、作中で、誰かから受け取った手紙を書くというような場合、その部分をインデントとかブロックで扱えたらいいと思わないだろうか。あるいは、思いだした内容であることを示すのにもインデントやブロックにするという方法も使えるだろう。


 これは小説家になろうなどがmarkdownに対応しなければならないというような話ではない。どうせなら対応すればいいのにとは思うが。そうでなくとも、ユーザの間での慣習として存在し、許容されてもいいと思う。


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