3−1: タイトル
皆さん、タイトルには悩んでいるだろうと思いますが。
まず、タイトルについての簡単な認識から確認します。タイトルは不完全ではあるものの、著作のIDであると考えてみてください。それと、そのIDには十進分類法みたいな分類の情報も入っていると考えてみてください。これを基本とします。不完全というのは、タイトルを来めるルールや、管理しているところがないので、かぶったり似たものになる場合があるということです。
どのようなタイトルにするかは、おそらく次のようなものがあるだろうと思います。
+ 作品の中の一文、あるいは一文の一部を取り出す
+ 作品を超要約したもの
+ 完結後の状況などをタイトルにする
+ 作品の内容と矛盾する、あるいは皮肉になるような感じのもの
+ 興味を惹くようにする。おそらくはタイトルの意味はわかりにくいか、
意味はない
+ はじめから意味をもたないもの
一文を取り出すとか超要約は、正統派だろうと思います。小説ではありませんが、「タイトルは一番短い要約」と言われたりもします。ただ、それだけに、内容を予想させたりという目的は達成できても、遊びがありません。
それはそれとして、最近(?)はやりの、内容を説明しちゃってるようなもの。これはちょっとどうかなと思います。理由は単純で、じゃぁそのタイトルだけでいいよ。中身は書かなくてかまわないとなりますから。なりませんか? なると思うけどなぁ。
私は、完結後の状況や内容と矛盾する、皮肉になってるというやりかたをとることが多いです。ちょっと遊んでいますが、私の書いたものに慣れた方には、一文取り出しや超要約と同じ働きもしているかと思います。また、それとともに、書いた作品の内容に対して実際のところ私がどう考えているかを伝える役目も果たしているかと思います。
タイトルの意味がわかりにくいというものは後回しにします。
最後の意味をもたないものは、場合によりますが、好きですね。タイトルの文字列として意味を持たないというのもありますが、作品に対してのタイトルとして意味を持たないものもあります。意味を持たないものは、印象にも残るかもしれません。まぁ、うまくやればという条件はつきますが。
ですが、タイトルの文字列として意味を持たないものというのは他のものと比べて扱いとかタイトル付けとして難しいところがあります。単純なところとしては、自分の作品リストを見ても、「どれがどれだっけ?」となるとか。または、それと同じ感じで読み手も「どれがどれだっけ?」になってしまうとか。たとえばこの稿のタイトルを「LYiWwOe8dF0U」としたとします。また創作雑感の各稿のタイトルも同じようにしたとしましょう。わけわかんなくなります。もちろん、これはやりすぎですが。意味を持たないようにするというのは、あんがい難しかったりもします。
作品の中身から一貫してナンセンスを通している場合、むしろタイトルの文字列として意味を持たないというのは、積極的な選択肢かもしれません。ドグラ・マグラなんかは内容もタイトルもそっち方面、あるいはそっちに近いかと思います。
この5つは、多少立ち位置に違いはあるとしても、「タイトルも作品の一部」という点では同じかと思います。
後回しにしていた、タイトルの意味がわかりにくいというものとしては、「\漢字+の\カタカナ+」というのが最近(?)は多いかと思います。「\漢字+」で一文字以上の漢字と、「\カタカナ+」で一文字以上のカタカナと読んでください。いつごろからなんでしょう? 案外古くからあるのかもしれませんが。個人的にはこれに限らず、興味を惹きそうだけど意味がわからないというのは、タイトルとしてはどうだろうと考えています。作品を読んでも、まあ\漢字+か\カタカナ+のどっちかが、なんでそうなっているのかがさっぱりわからないとかあります。
小説家になろうなどでは、読み手の興味を惹くためにタイトルのつけかたにもいろいろな工夫があるようです。ですが、「タイトルも作品の一部」と考えてみるのもいいかと思います。それがどういう形であるにしても。いや、まぁ、本当に単純な話として、つけちゃったタイトルが内容とは別に黒歴史になっちゃうかもしれないわけです。