父からの贈り物
初執筆です。
全然構想練れてないですし、思いつきで書いたので内容的にも一話分の内容量も増やしていきます。
「あーっ!!ヤバいヤバいヤバい!!」
僕、鮫島遥斗17歳は焦っていた。
なぜなら、夏休みの長期休暇が残すところあと三日だというのに、何一つ課題に手をつけていなかったからだ。だが、この長期休暇の間、遥斗は友人と連日連夜遊んでいたわけでもなく、部活動に明け暮れていたわけでもない。何をしていたかというと...
「くっそー、お気にのゲームを全部クリアし直すなんてやるんじゃなかったか...」
そう、持っているお気に入りのゲームを全て最初からクリアし直すという偉業(誇張)を成し遂げたのである。まぁ、、無類のゲーム好きである。
そもそも、遥斗に連日連夜遊ぶような友人はおらず、部活動にも入っていなかった。流行りのぼっちだ。
「とりあえず、全部全クリしたしレベルもカンストしたから、簡単な課題からささっと片付けようかな」
遥斗が課題に手をつけようとしたその時
ピンポーーン
「はいはーい」
「お届けものでーす」
荷物が届いた。父親からだ。遥斗の父、遊斗はテレビゲームの製作会社のそれなりに偉い地位の人間であり、これまたゲーム好きだ。遥斗は父のゲーム好きの遺伝子を色濃く受け継いだのだろう。
「父さんからだ!今回は何を送ってきたのかなーっと。なになに...?"Experience Fusion Online〈EFS〉"?聞いたことないな、製作中のやつかな?」
遊斗はよく製作中のゲームを遥斗にプレイさせ、意見をもらい、良い点や改善点を聞いていた。今回もその類のものだろう。
『遥斗へ 今、新しくVRMMOのゲームを製作しているんだが、軽くプレイして意見をくれ。コンセプトとしては、プレイヤーが今までプレイしてきたゲームの知識や能力が反映される、って感じだ。こんなこと頼んでおいてなんだが、ゲームばかりしてないでしっかり勉強もするんだぞ! 父より』
「ぐ...耳が痛い...身に覚えがありすぎる...」
ゲームばかりして課題に手をつけていない遥斗にはぴったりクリーンヒットな言葉が最後に綴られていた。
「んー、課題やらなきゃいけないんだけど、目の前に新しいゲームがあってプレイしないのはゲーム好きとして黙ってられないよな!父さんの頼みだからな、課題が面倒な訳じゃない!」
と、誰も聞いていないのに言い訳を口にしつつ、遥斗は"Exsperience Fusion Online"というゲームの世界へと入っていった。