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誤算
丸一日こぎ続けて充電は完了しました。
さっそく飛行機に取り付け飛ぶかどうかのテストに移ります。
しかし、いまさらながらある問題に気が付きました。
飛行機は、少女が乗るにはあまりに小さかったのです。
どうやらいろいろとしている内に、最初の設計段階よりも身体が大きくなってしまっていたらしいです。
もう一度作り直そうかと少女は思いましたが、自分がどこまで大きくなるか想定出来なかったので、それは止めました。実際はこれ以上の極端な成長はありえないのですが……少女はきっと際限なく身長が伸びるとでも思っているのでしょう。
だから、自分以外のものを乗せることに決めたのです。
本当は自分がどこかのセカイを目指していたのですが、とりあえずは様子が知れればいいので情報を持って帰ってくれる何かがあればいいと考えました。
少女は焦りません。少女に時間の概念はイマイチありませんでした。
もちろんのこと、少女には死の概念もありませんでした。
永遠に時間はある。そう、思っていました。