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山
することもないので、とにかくいけるところまで歩き回ってみました。
そして気がつきます、どうやら本の山は螺旋上に積み上げられていて、階段のように降りることが出来るみたいです。
とりあえず、海との境目を確認するために、少女はひたすら下りました。
くるくると回るように降りていきます。見えるものは青い海だけ。視点は変われども、海の青さの違いなんて方向でそうそう変わりません。
少々退屈しながらも、この先にあるなにかを期待して少女は進んでいきました。
――二時間くらいは歩いたでしょうか。少女は結構なペースで歩いていましたが、まだまだ元気なようです。
ついに海が目の前に見えるところまできました。しかし、もっと気になるものを見つけました。
そこには、本に埋もれた小さな扉がありました。