88.エリクサーについて
閑話予定でしたが本編に変更しました。
(元々閑話と本編似たり寄ったりですが…)
朝、病気を心配する南雲に病気になってもエリクサー飲めば大丈夫だから!と説得して朝からデザート盛り盛りフレンチトーストを一緒に食べた。
その時エリクサー=副作用無しの病気や傷を治してくれる栄養ドリンクって話をしたんだ。
実際俺ら一部の者には副作用は出ないんだけど、誰であっても副作用が出ないわけではないので学校と買い物が終わって一息つくタイミングを狙って改めてエリクサーについて話すことにした。
「南雲、エリクサーについてもう少しちゃんと話そうと思うんだけど…」
「朝話してた栄養ドリンクだっけ。」
「うん。分かりやすく栄養ドリンクって言ったけど注意事項とかあるし話をしておこうかなって思って。」
「注意事項?副作用、無いんじゃなかったの?」
「種族や年齢によっては副作用ないよ。でもね、飲んじゃダメな人とかもいるからその辺りを話を含めて話そうかなって。」
「…分かった。エリクサーについて聞かせて。」
収納魔法からポーションとエリクサーを各種並べれば隣にいたマシュが目をこれでもかってほど見開く。
今日も買い物帰りに泊まっていけば?って誘ったからいるんだけど朝エレクサーの話をしてから朝ご飯中、買い物中、帰ってきてからもずーーーっとソワソワソワソワ。
その様子が気になり過ぎて話す事にしたって理由もある。
「な、な、な、なんて大量に保有してるんですか!?」
「興奮し過ぎで倒れるなよ?」
「ほ、本来商人をしていても中々お目に出来るものじゃないんですからね!?」
「まあまあ落ち着けって。南雲がビビってんだろ。」
「あ、あぁ…すみません。」
「ちょっとびっくりしてしまったけど大丈夫。桜井、もしかしてエリクサーって珍しい物だったりする?」
「ダンジョンに潜って探すか材料を集めて作るか、神様やそれに近い存在からプレゼントされるかだな。力と運、もしくは薬学や錬金術の質…あとは強力なツテがないと無理だろうなぁ。」
「り、リザンテラの人族からは伝説の存在だと思う者も多いんですよ。ダンジョンで手に入れた人は自分のために使うでしょうし、材料だって貴重な上技術力も人族には厳しいと思います。ましてやツテなんて無理ですよ…」
俺とマシュの話を聞いてポーションとエリクサーに目を向けた南雲は俺を見て一言、「桜井、盗んだの?」と眉を顰める。
「んわけないだろ。それに全部がエリクサーじゃなくてエリクサー各種とポーション各種。せっかくだからポーションも教えておこうと思ってな。まあ俺が保有していないエリクサーやポーションもあるから全部ってわけじゃないけど。」
「各種って効果が違うとか?」
「そうだよ。ポーションは簡単に言えば薬局で貰う薬だったり、スーパーにあるエナジードリンクみたいな感じ。特定の状態にしか効果が無いし、摂取し過ぎると効果が出にくくなったり依存性も出てくるが人族でも勉強を積めば作れるようになる。それに対してエリクサーは基本的に怪我にも病にも効く。不老不死に近い状態にもなれるから手に入れたい奴は多いだろうな。ちなみに作り手のこだわりとかで味が違うぞ。」
「それならお爺ちゃんがそのエリクサーって物を飲んでいたらまだ生きていたの?」
「そもそもエリクサーを飲めば若返るけどどのくらい若返るのか、記憶を維持出来るかはそのエリクサー次第。変化魔法使えたら若返りは大差ないし、記憶維持の魔法を使える者ならば問題無しなんだが南雲の爺さんみたいに自ら魔法を使えない者は下手すると赤ん坊記憶無しとか有りえる。記憶魔法は他者に掛けると催眠とかの類になるから傀儡にしたい人に掛けるなら問題ないが大事な人に掛けて万が一精神崩壊とかなったらまずいだろ?爺さんは妖精の血筋ではあるけど魔法は使えないから婆さんはエリクサーを飲ませるって選択肢はなかったんだよ。」
「そっか…」
「まあ来世は爺さんも精霊になる予定みたいだし、その時は魔法も使えるはず。だから来世の爺さんはエリクサー飲めると思うぞ。」
「そっか。」
疑問が解けたらしい南雲はフワッと笑う。
「今はまだダメだが南雲がこれから変化魔法と記憶維持の魔法を習得したらエリクサー渡すからな〜。ポーションは鑑定魔法まで出来るようにならないと渡せないな。婆さん直伝魔法を暇な時に四つ葉や二葉に教えておいたから2人にも聞いたらいいよ。」
「休みの日、魔法練習頑張るよ。」
やる気満々な南雲に笑みが溢れ、目がキラキラしているマシュにいくつかのエリクサーとポーションを高値で売り捌く。
マシュからは南雲にそんな不気味な笑みは教育的に良くないからやめた方がいいよって言われたけど気を付けて見えない角度でしたんだからいいんだよ。
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次は南雲視点を予定しています。
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