79.授業は楽しいけど退屈だ※教科による
5月7日水曜日 晴れ
今日は理科、美術、社会、体育、現代文、英語の6時間授業。
体育で体を動かし、弁当を食べた後は子守唄の様な現代文、英語の授業である。
「俺、午後の授業寝そう。南雲、寝たら起こして。」
「桜井が僕の前の席か隣の席ならまだしも、今は僕の後ろの席だろ?どうやって寝てるか分かるのさ。」
「それはこう…チラッチラッ!みたいな。」
「やだよ。先生見つかったら怒られるし。」
理科の教科書を机に出した南雲は話は終わったと前を向く。
学校は妖精の森には無いし、授業は教科によっては楽しいけど眠さに耐え先生の話を聞くのは辛い。
目の前のほんの少し丸まった小さな背中に指を這わせ文字を書く。
『なぐものばーーか。』
ちょっとした暇つぶし。
南雲が振り向く前に理科の先生が入って来てゆっくり教壇に立つと同時にチャイムが鳴る。
理科は教科書に沿った内容で先生はほぼ教科書を読みながら板書するだけタイプ=退屈なタイプの授業。
つまらない俺は時折南雲の背中に落書きしながら適当にノートに書き写す。
本当は1学期中間テストが近いから南雲の邪魔はしない方が良いんだけど、休み中伸び伸びと過ごしていた俺には真面目に授業参加なんて到底無理だった。
「…桜井くん、南雲くんの邪魔しちゃだめだよ。」
「だってつまんないし…」
隣の巣鴨君が小声で俺に話し掛けて来て返事を返せば呆れた顔で俺を見る。
「授業ほぼ聞いてないのに、いつもテスト上位なんだもんなぁ…」
「中学は、だろ。高校は赤点かもよ?」
「中高一貫なんだからいきなり赤点取ったら周りから心配されるんじゃない?」
「じゃあ赤点スレスレ目指すわ。てかそもそも巣鴨君だって先生の話聞いてないよね?」
「僕は周り巻き込んで無いから。」
「俺は巻き込まれてるけど??」
「南雲くんにちょっかい掛けるからだろ!」
「…巣鴨、桜井!頭良い2人にはつまらない授業かもしれないが私語が多いぞ!!」
「「すみませんでしたー!」」
「じゃあ授業続けるからな!今さっきの所は次のテストに出すから。授業態度やノート提出も後々通知表に反映されるからきちんと授業受けてくれ。」
先生が板書を始めると南雲が後ろを向いて走り書きメモを先生にバレない様にソッと俺の机に置く。
『次から真面目に受けなかった授業1回につき1日蜂蜜抜き。うるさいから静かにして。』
メモを見た俺は早速真面目に授業を受ける事にした。
教科書にはマーカーを引いて、ノートを書き写して、ご機嫌取り用に南雲のテスト対策ノートまで作ったし。
今日の授業的に午後は睡眠学習になりそうだし、せめて午前中の授業だけでも真面目に頑張ろうと思う。
ご覧頂きありがとうございました!
次は南雲視点を予定しています。
キーワードは『蜂蜜』
豆知識とか実験とかは桜井好きそう(●´ω`●)
調理実習とか賑やかに楽しんでそうだなって思う。
追記
南雲達の通う花咲宮高等学校は一応試験はあるものの、中高一貫校で半数近くが中学からの顔見知り。
勿論、他の学校へ進学する者や高校からの人もいる。
中学時代、巣鴨と桜井はいつも成績上位者。




