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77.創作ダンス

桜井がいきなり転移してやってきた場所は和菓子屋の裏にある犬小屋前。


「南雲、明日の時間決めておいた方が良くないか?」


「確かにそうだね。」


「あと、色々見て回るなら一旦家で着替えてからが良いと思うぞ。」


「そうだねぇ…マシュさん、明日は学校が16時に終わるので一旦着替えてから…うーんと、16時半過ぎくらいにここに来ますね。」


「わ、分かりました!お待ちしています!」


「ではまた明日!」


「は、はい!また明日!!」


マシュさんをお見送りして僕らは並んで帰途につく。






「後は帰ってお風呂入って歯を磨いて寝るだけ?」


「マシュを連れて行く店も決めといた方が良いんじゃないか?」


「それはさぁ…おもちゃ屋さんでしょー、それと本屋さんー…あとは駄菓子コーナーとか?」


「百均や雑貨屋とかもだろ。」


「その2つも行かなきゃ!…まあいっぺんに全部まとめ買いは出来ないし、後々この店も良いよねってなりそうだから、少しずついろんな種類を買おうよ。人間卒業したし、時間はたっぷりあるからねぇ♪」


「南雲ご機嫌だな。」


「明日が楽しみになったからね。」


「じゃあ早く風呂入って早めに寝ないとだな。明日は体育もあるんだし。」


「あ゛…体育忘れてた。創作ダンスもう忘れかけてるんだけど。」


「南雲のダンス楽しみにしてるんだが?」


「自慢じゃないけど上手じゃないよ??」


「可愛い感じの振り付けだったろ。南雲達のグループのダンス、保育園のお遊戯会みたいで和むんだよ。」


「チビって言いたいの?」


「確かにメンバー全員小柄ではあるけど…なんて言えば良いかな、ぴょこぴょこトテトテって感じの効果音が付きそうな動きで癒されるんだ。」


にっこり爽やか笑顔の桜井がお爺ちゃんが孫を見るような、そんな感じに見えるのは気の所為だろうか。




ちなみに創作ダンスは男女混合で4月の半ばから始まり5月末にダンスをグループごとに発表する。

グループの代表者が有名な曲名が書かれた紙が入った箱から中を見ずに紙を取り出し、紙に書いてあった曲を踊る形式なので曲は選べないし、有名曲の癖が強い。


僕のチームは某◯分クッキングの曲で対する桜井は天国◯地獄、地獄のギャ◯ップの紙を引いていた。

練習時、桜井グループをチラ見したけど運動会のイメージが強いアップテンポの曲なのになんか良い感じに纏め上げてたっけ。

その他には水戸◯門のオープニング主題歌とか某有名ピアノのCMソング、国歌とかのグループとかもいたりして一度は耳にしたことあるけど…え?創作ダンスの曲なの?って曲が大半を占めている。

だからこそ完成が予想つかないグループが多くて見る分には楽しみ、ダンスを創作するのは地獄なんだよね。

さらに個人的な地獄は個性的なダンスが多いからダンス練習の様子や発表中を副担任の先生が毎年撮影&編集し、秋にある文化祭の時に各クラスの出し物とは別に空き教室で動画が上映される事。


「…自信のあるグループだけ文化祭で見れるシステムなら良いのに。」


「…南雲のダンスが見れないのは嫌だな。」


「…授業中見れるでしょ。」


「まあそうなんだけどしっかりみたいじゃないか!」


「程々で良いからね!?」


「それは無理!!」


「なんで!?」


「そもそも南雲はあのダンスの良さを知らな過ぎるんだよ。」


「…何言ってんの?」


「仕方ない!俺が南雲グループのダンスの良さを語ってやるよ!!」


「語らなくて良いよ?」


「まずはな〜…」


それから授業参観じゃあるまいし何でそんな所まで見てるの!?ってくらいガン見していたらしい桜井が僕のグループの創作ダンスを褒める。

もういいからって言っても家に着いても桜井のお喋りは止まらない。


「もう!早くお風呂入ってきて!!」


「…え、まだ話し足りない。」


「寝る時間減るから早く入って!!」


「…はーい。」




なんて言ってたかって?

…世の中には聞かない方が良い話ってあるんだよ。

ご覧頂きありがとうございます。


次は桜井視点を予定しています。

キーワードは『バタバタな朝』


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