76.明日の約束
夜ご飯を食べ終わった俺らは洗い物を済ませ、先程まで座っていた椅子に座る。
南雲は忘れない内に月光様、夜光様のおもちゃについて話す事にしたようだ。
「か、神様におもちゃですか?」
「神界ってあんま子どもいないから子どもが楽しめるおもちゃが少ないんだよ。日本に戻ったらおもちゃ買い漁る予定だけど、こっちの世界のおもちゃも欲しいなって。」
「ち、地球ならともかくリザンテラにはそんなにおもちゃは無いよ?」
「……リザンテラ?」
「…さ、さくら?」
2人の視線が俺に集まる。
尚、四つ葉と二葉は呑気にお茶を飲んでいるんだけど2人はスルー?
「この国の名前とか諸々俺は知らないよ。大体が星の名前か花の名前だろ?」
「マシュさん、そうなんですか?」
「か、神様や妖精、精霊とかだと基本的に同じ場所に長く留まるし、興味ない事にはトコトン無関心だからね…確かに呼び名は呼ぶ人によって異なるから星の名前の場合も花の名前の場合もあるよ。簡単に言えば日本とジャパンみたいな。」
「あれ?マシュさんって妖精か精霊じゃないんですか?」
「ぼ、僕は小人族と精霊族のハーフだよ。まあ商売で色々渡り歩いているから人間と関わる事もあってその辺は少しなら説明出来るんだぁ。ただこの世界ではおもちゃで遊ぶっていうより、家の仕事とか手伝ったり自然のもので遊ぶって感じかな。」
マシュがなんか長い葉っぱを俺に持たせ、2本の葉っぱを絡ませ互いに引っ張りあって千切れた方が負けってやつをする。
「こ、こういった感じの遊びばかりだよ。」
「それなら日本でおもちゃを仕入れてこっちの世界で売ったらダメかな?」
「ち、地球のルールは適応されないから問題無いけど、そういった物はまず神様に奉納すべきなんだよね。でもその手段が僕には無いから地球の商品はこちらで売ったりはしてないよ。」
婆さんが聞いていたら『相変わらず真面目だねぇ〜…』って呆れそうだがそれがマシュの良い所。
南雲もそれを分かっているのか俺を見て頷く。
「神様への納品は俺がするから売ったらどうだ?その代わりたまにこっちの世界の知識を南雲に教えてやってくれよ。」
神様から会いたいと思われない限りハーフだと神様に単独で会うのはほぼ難しく、上位精霊の紹介等があっても商品を見てもらえるかは微妙。
お供えも受け取りは神様の気分次第だし、遊び方説明とかあるから会って話せないと渡しにくいっていうのもあるだろう。
マシュは俺の言葉と南雲の儀式が無事完了した事を思い出し、俺達の手を握る。
「そ、それなら明日一緒におもちゃ買いに行きませんか!?」
「学校終わってからなら良いですよ。ね、桜井。」
「学校終わった後ならな。」
楽しそうなマシュに釣られ、明日学校行きたくないなってなっていた南雲も明日が楽しみになったようだ。
「じゃ、その為にも転移して寝る準備するぞ。マシュはどうする?」
「ぼ、僕も和菓子屋の裏にある方の店に行くので一緒に転移します。」
「じゃあ俺が纏めて転移魔法使うよ。四つ葉と二葉はまたな。」
グッと2人を引き寄せて返事を聞く前に転移魔法を使う。
さて、明日の準備しなくちゃな。
ご覧頂きありがとうございます。
次は南雲視点を予定しています。
キーワードは『学校』




