3.花畑の休憩所
桜井に引っ張られ花畑に寝そべったらふわふわ妖精達が擦り寄ってきた。
桜井みたいな姿形分かる妖精が上位妖精でふわふわ毛玉が下位妖精なんだって。
下位妖精は仄かに光っててそばにいると温かいんだよ。
「南雲も高校生なって初めての大きな連休だろ?だからこれを機にこの世界について話して少しでも興味持ってもらえたらいいなって思ってる。俺も他のやつらも南雲の事気に入ってるからさ、ゆくゆくはこっちで妖精として暮らして欲しいなって思いもあるんだけど…」
妖精達がぴったり寄り添ったまま話を聞く僕に桜井はまずは休んで欲しいからって少し話をして休んだ後にちゃんと話すよと言ってくれた。
その話から理解出来た所だけかいつまむと僕は日本で日本人として生活するより妖精の住処である森で妖精として暮らす方が『気』が安定するらしい。
まあ確かに日本より空気は綺麗だし居心地が良い。
「それでな、今後のことなんだけどまずは………でそれで……たら……の話を………」
ゆるりとした空気感と桜井のちょっと難しい話に睡眠不足だった僕は考えを放棄したらしい。
ここら辺から記憶が無いから多分寝てしまったんだと思う。
だから僕は簡単な説明だけしか聞いてなかった。
僕は妖精ってなんか小さいし羽根生えてんなー…くらいの感覚でいたかったと後々机に突っ伏すことになる。
ただ桜井が僕を気に入ったから妖精になって欲しいって話だけかと思ったらまさかの今は亡き祖父母まで絡んでくるんだもの。
でもそれは僕が起きてから知る話。
だからもう少しだけおやすみなさい。
ご覧頂きありがとうございます。
次の話は桜井視点。
キーワードは南雲祖父母。
ちょっと長めになりそう。