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#書きかけ・一部抜粋
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「────あ、──りの、阿莉之っ」
「..な、なんだよ?」
飯沼の揺さぶりで、俺は覚醒した。
寝惚けた目で飯沼の方を見てみると、なんか飯沼は不機嫌そうな表情だ。
「寝言」
「....えっ?」
まさか。寝相がいい俺が..寝言だと??
「寝言..まさか俺が寝言を言ってたってことか?」
「そうだっ。お前さっきから寝言がひどいぞ。危うく、うるさいから、その喉を締めるところであった」
なんとも、悪い冗談だ。俺にはブラックジョークが通じないんだぞ。
「嘘だろ? 俺人生で一回も、寝言言ったことない自負があるんだが」
「..そんな馬鹿な誇り掲げて恥ずかしくないのか?」
「人の誇りを馬鹿にすんなよ」
「はいはい。そんな事はどうでもいい。事実、後ろから馬鹿っぽい寝言が聞こえてきたんだ」
「待て待て! 俺が犯人みたいな前提で語ってるがな、他にも寝てる奴居るんじゃないか?
そうだな....例えば..」
辺りを見回して、それらしい奴が居ないか探す。




