第3話 転校生
月地下スクール、昼休み時間。
「なあ、アマノ。お前どっから転校してきたんだ?」
ソラツグは複数人の男子に囲まれ質問されていた。
「地球だよ。二ホンっていう国から来たんだ」
周りの空気が変わる。
「ちょっといいか?地球人が俺らたちの事を『モグラ野郎』って言ってるのは本当か?」
ソラツグは正直に答える。
「確かにそう言う人達もいるよ。でもそんな偏見な奴はどこにでも居るものじゃないか?」
男子たちは顔を見合わす。
「それもそうだな、俺たちも地球の事は情報でしか知らないしな」
男子たちは頷く。俺は続ける。
「それに俺は月に来たんだぜ!今まで見上げることしか出来なかった月に!こんな嬉しい事はないよ!」
「そ、そうか。・・・お前は嫌な奴じゃ無さそうだな」
そして雑談する。
「なあ、地球の事もっと教えてくれよ。地球は天井の代わりに『空』ってのが有るんだろ?どんな感じだ?」
「海って塩水が大量にあるんだろ?どれくらい在るんだ?」
ソラツグは少年たちと談話を交わす。その間もチラチラと教室の反対側を見やる。
「なーに見てんだよ。例の転校美少女のことか?」
「い、いやそういうワケじゃ・・・」
「気にすんな。っていうか気になるよな?あれだけの美少女はそうは居ないぜ?」
別の男子がクネクネしながら。
「青紫の髪、スラッとした華奢な躰、整った顔、気の強そうな性格、ああ、どれをとってもたまんねぇ!」
ソラツグは転校生を見やる。ツキノ=カグヤは女子に囲まれ俺と同じ質問攻めにあっていた。
そんなこんなで放課後。
俺は男子たちと下校していた。
居住区が途中まで同じという事もあり女子のグループも一緒に帰る。
男子達はそわそわしていた。
ソラツグは天井を見上げる。天井はモニターで覆われ、夕日が映し出されていた。
それを見た他の男子が、
「おかしいと思うか?月に住んでるのにわざわざ地球と環境を似せるなんて」
俺は答えられない。
「あーあ。俺も一度はアフリカのど真ん中で沈む夕日を眺めてみたいぜ。きっと感動的なんだろうな」
ソラツグは口をはさむ。
「それは俺も見たいよ。うちらの学校ってバイト出来るんだっけ?頑張れば行けるんじゃないかな」
「出来るけどさ。まあだいぶ宙空運賃は安くなっては来たけどなあ」
そんなたわいもない話をしながら途中で別れ、帰路に着く。
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