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第8話 土の魔法


広い空間に二人の沈黙が流れる。


(…気まずい)


研磨は土と対話をするように黙り込んでいる。


土に手を置き目をつぶって…


これって本番でもやっちゃったらすぐに目をつけられるやつじゃん。


そんなことを思いながら俺は攻めてもいいのか悪いのかが分からずずっと立っていた。


ほかのクラスメイトは興味津々とゆう状態でこの戦いを眺めている。黙って土に手を置いてる男と立ってぼーっとしている男を見て何が面白いんだ。


そして少したって研摩は目をゆっくりと開き俺に手をかざした。


「…またせたな新よ。これからお前に一瞬で絶望を味あわせてやろう!」


そう言って研磨は呪文を唱え始めた。


待たせている自覚はあったんだなと思いながら俺は少し身構える。


どんな魔法が来るのかな、土の雪崩とかだったら面白いかもな。でも俺スキー苦手なんだよなぁどうしよう。


そんなことを思っていたら研磨の手から魔法陣が現れ、ギャラリーがざわついてくる。


「おい…見ろよあの魔法陣。ありゃぁきっとすごい魔法が出てくるぞ!」


そんな期待に満ちた目で研磨を見つめている。


「喰らえ!!ソエルレイニー!」


そう言うと俺の頭上からたくさんの土の欠片が落ちてきた。


「あ!あれは土の雨とも呼ばれるじょうきゅうまほうだ!!すげぇぞ研磨!」


そう聞こえて来るとクラスから歓声が沸き起こりみんなが勝ちを確定した目で俺を見ていた。


だがそうはいかなかった。


「は?!なぜだ!俺はちゃんと魔法を発動させられていたはずだ!なのになんでお前は無傷で立っている!」


そう研磨が驚きと信じられない顔で俺を見てきた。


そう、俺は無傷でソエルレイニーとかゆう魔法を乗り切っていたのだ。


なぜだといわれても…あれは怪我をするほどの量でも大きさでもなかったからな…


そう思って「あれは怪我をする威力でもなかった」


そうゆうと研磨は真っ青になりへたり混んだ。


「う…嘘だ。あれはこの世の法則をねじまげて作る上級魔法だ。怪我では済まないと思っていたのに…」


そう、見た目は少なく短い土の雨に見えるが本当は魔力で重さは通常の100倍、威力も桁違いになっていた。


もちろんクラスメイトはこのことを知っていたので驚いていたが新はそのことなど露知らず、痛みもあまり感じなかったため大したことの無い魔法だと思っていた。


何か勘違いをしてたみたいだな。だが次は俺のターンだ。


「次は俺の番だ。いくぞ」


そうゆうと研磨はやめてくれ!と叫んでいたが俺も魔法をくらったんだからお互い様だろう。


「喰らえ!!遠心力キーック!」


そう叫ぶと俺のスネを研磨のこめかみに当て、思いっきり吹っ飛ばした。


…威力が強すぎると少し問題だな


遠心力でパワー増大を狙っていたが効果が強すぎたみたいだ。次は時と場を考えよう…俺はそう思ったのだった。


勝ちを確信していたギャラリーたちも顔を真っ青にしていた。


ゆめはおめでとう!と拍手をしていたが…


もう1人満面の笑みを浮かべながらこう先生がやってきて前に出た。


「この通り今回の勝負は新の勝ちだ。とゆうことで、体育祭の代表は新になった。新、頑張ってくれよな!」


そう宣言するとこう先生は俺の肩を寄せ、爽やかスマイルを向けてきた。


…また面倒なことになる予感がした。


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