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第3話 実力テスト


~試験当日


俺は試験当日を迎え、冷や汗をかきながら魔法学園の正門の前に立っている。


理由は簡単、俺が他の受験者たちを甘く見ていたからである。


この魔法学園の名は伊達ではなく、空の上に浮かんでいる。大きさも街がすっぽり入るほどの大きさで、いかにもエリート風を漂わせていた。


俺は学園が空の上にあると聞き、じいちゃんが作ってくれた発明品、名付けて「ソーラーパネル」でここまで来ていた。


が、ほかの受験者はさすがに発想が違っていた。


風の魔法が使えるものは風力で、火の魔法が使える者は熱風で、水の魔法が使える者は波に乗って、土の魔法が使えるやつなんかは自分で階段を作っていた。


そして俺は思った。もう試験は始まっているのだ…と。


魔力が弱い奴らは上に登る力がなく、下であたふたしている。


もうここで選抜は行われているのだ。魔力を操れる力があるのかどうかを。


そう思うと俺は冷や汗が止まらなかった。俺はじいちゃんから貰った機械がなければ直ぐに落とされていた。


ここの奴らは格が違うのか、やはり魔力がない奴とあるやつでは大きな壁があるのか、俺はそう思いながら呆然と立ち尽くしていた。


…そうしたら


「あっれれぇぇぇええ?!こんなところにずるをしているやつがいるぅ!試験管にいいつけてやろうかなぁ?」


急にそんな大声が聞こえたと思い振り返ったら、いかにもモブ中のモブがニタニタ笑いながらこちらの方向に指を指していた。


あぁ、よくあるやつだよな、こんなエリートな学校にもこんなやつはやっぱりいるもんなんだなぁ。


そう思いながら俺はヤバいやつを見たせいかある程度冷静になれたので、深呼吸をひとつして、正門をくぐろうとした。


「お、おい!何僕を無視していやがる!!お前、お前だよ!食パン野郎、こっちを向けぇぇ!」


そこで俺は嫌な予感を覚えた。理由は俺のTシャツが食パンだったからだ。


魔法学園の実技試験の服装は自由と書いてあったので食パンTシャツにハーフパンツできたらかなり浮いた形になってしまった。


他の人はほとんどスーツなどのピシッとしている格好で、俺のような筋トレ用の服とは大違いだ。


そんな中で「食パン野郎」だと…??嫌な予感しかしない中で俺は恐る恐る後ろを向いた。そしたらバッチリ目が合ってしまったじゃないか。


ガリ勉風でダサい眼鏡をかけてキノコ頭。いかにも運動できなさそうなやつである。


そんなことを思っているとそのキノコ頭が俺の方えつかつかやってきた。


身長は俺と同じぐらいか少し低い。俺の身長が165cmぐらいだからこいつもきっと似たようなもんだろう。


「僕を無視するなんていい度胸じゃないか!!僕に勝てる魔力の相手なんてなかなかいないんだぞ!お前みたいに学校の身なりも守れないやつが何でこんなところにいるんだ!」


…うーん


これはもしや早速絡まれていたりするのか?


俺はそんなにオーラがないだろうか。いや、ただの庶民には違いないんだが、流石にここまで早く絡まれるのは庶民だってすぐに分かるからなのか。


そう思いながら俺は真顔で罵声を受け止めていた。


「申し訳ないが俺がここで辞退しようと試験を受けようと君とはあまり関係ない気がするのだが」


そういうとキノコ頭は茹でキノコみたいに真っ赤になり、俺に魔法を唱えてきた。


(え、なにやってんの?今はまだ試験始まってないと思うんだけど、、あ、もしかしたらこれも試験の一環なのか?確かにそれなら説明がつく。)


そう思い、俺は魔法詠唱が終わる前に方をつけようとして平手打ちをキノコの顔面に食らわせた。


「ばふぉ!!!!」


そう言ってキノコは空中を舞い、遠くへ飛んでいってしまった。


「これは合格ということなのか?」


呟いてしまった言葉は、まぁ、いっか。と思いながら魔法学園の正門をくぐりぬけた。




あの試練のおかげで多少緊張が緩んだ俺は試験番号を貰い長い列に並んだ。


俺の番号は092番、思ったより早い番号に、他の人は1番最初の試験で落ちてしまったのかと思ったが、試験管と思われる人が声を上げたのでそちらに意識を向けた。


「…えー、これから実技試験を始めます。1番から50番、51番から97番の2クラスに別れ、試験を行います。それぞれのクラスで行う内容は同じですので、そこは安心していただき結構です。ですが、我が校が受け入れる人数は44人です。これを意味するのは2人に1人が落ちるということです。初めはもっと居たのですがこちらへ登校の際に落ちました。ここからが本番です。みなさん、心してかかってください。」


試験管は穏やかに微笑むと、1番から50番はA体育館に、51番から97番はB体育館に移動させられた。


そこで俺が思った感想はここは体育館に見えない、ということ。そこは天井が筒抜けで、防音設計になっていることがひと目でわかる。これは1種のドームみたいだ。


ここで何をするんだろうと思ったら、魔力種類別に分けられ、俺は風チームに分けられた。そこでは試験官の人がいて、いきなりほうきを渡された。


風の魔力を持っている人達はコレで全員ですね。と言われ、ルール説明が行われた。


「これからあなた達はほうきに乗って蹴落としあいを行ってもらいます。以上。」


は??と俺は放心する。ほうきに乗って蹴落としあい?馬鹿げている。いや、そもそも俺は箒に乗れない…


そう思っていたら急に他の受験者たちが箒にまたがりいきなり蹴落としあいが始まった。


え、これマジでやんの?と思いながらも俺は箒で飛べないことを悩んでいた。




…マジでどうしよ

切るところがなかったのでここで切らせていただきました。ここからどんな方向に行くのか楽しみです。

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