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3話 名探偵は私

あれ?


ある日フェルは村から家に帰って来ると家に異変があった。


「家の前に豪華な馬車がある?」


なにか来客?

しかも馬車ってことはかなりの身分なのかなぁ?とフェルは考える。


家の前に見たことない男の人が二人!

しかもガタイの良さそうな剣士って感じ。


「…………こんにちは。」


「…?………………おお!まさかこの方が!?」


うーん?

()()()()?って言う物言いは、恐らく私の両親の誰かより立場が低い人ってことか?

両親の誰かの実家である商家(推測)の関係者の護衛と見るべきかな?


「ごめんね。お母さんは大事なお話ししてるからちょっと今は待っててもらって良いかな?」


うーん。

両親の隠し事に関係するのか。

まぁ、両親の過去は娘としてはどうでも良いけど………単純な好奇心もあって気になる。

………さっきお母さんって言ってたってことは、フェテシア母さんかアリア母さんのこと。

アリア母さんは昼間は大体、何処ぞのイケメンとデート(貢がれてる)はず、フェテシア母さんはいつもなら経理の仕事だけど珍しく今日は休んでた。


あれこれ考えている時点でフェルの考えは決まってしまっていた。

そう。つまり親達の秘密を探ってやろうと…………。


ニヤリ!

実家が商家(妄想)なのは、フェテシア母さんで決まり!

これでただの農家の妻だったフェテシア母さんが経理の仕事をできる理由も分かった。

フフフ。

このままこの名探偵フェルが全ての謎を解き明かして見せる!

そのためにはまず。


「うーん。待つのも退屈だし、村に行ってこようかな?」


私がそう独りごちると護衛は安堵したように話し出す。


「それは…………気をつけください。」


そうは良いながらも、その表情には安堵が見える。

どうも私には聞かれたくない話の様子。

聞いちゃおっと!

ただの護衛のあの人たちは知らないだろうけど、この家にはいる方法はなにも玄関だけじゃないんだよ!


人の嫌がることを進んでやらないとね。



フェルは家の前の坂を下り、護衛の姿が見えなくなると遠回りしながら家に戻って玄関の裏側に行く。

しかし、一階の窓には鍵が掛かっていて、カーテンで中の様子は分からない。

たが、そんな事はこの家で暮らしているフェルは百も承知。

幼き日から習っている剣術で得た脚力を生かし、物置小屋の上に飛び乗る。


………フフフ………ガラガラガラ。


「おっ邪魔しま~す♪っと!」


このように2階の私の部屋に侵入できる。

フェテシア母さんは運動はダメみたいだし、この方法は想定してないだろうなぁ~♪


そしてフェルは考える。


多分話し合いをしているのは一階のリビングのはず。

キュルェ父さんから学んだ足音を殺す歩行法を駆使しながら、部屋の様子を伺う。

中に居るのは、ディル父さんとフェテシア母さん、それと見たこともないような男女の二人組。

ディル父さんはお客さんの男性と視線を合わせていないし、微妙な表情、あまり仲良くなさそう?いや?それよりは久し振りにあって対応の仕方に困ってるって感じなのかな?

そうこうしてると、お客さんのうちの女性の方が神妙な顔で話し出す。


「………がいしますお姉様。お姉様が居なくなって、外務………である………も引退されて………………。………このままでは…………ってしまいます。もう…………による心配は少な………ず。全て私の責任……………た。せめて…………間があれば……………。」


あぁーもう!

肝心なところがうまく聞こえない。

もっと集中!


女性の言葉にフェテシア母さんが答える


「ちょっと時間をくれない?」


「分かりました。便りをください。別に都合の悪い返事でも構いません。久し振りにお姉様とお話できて良かったです。」


「お互い簡単には話し合えない立場になったものね。たまには手紙でストレスを発散なさい。相手にはなってあげるわ。幸いここは時間にはゆとりのある場所だもの。」


やば!

もうお客さんは家を出るっぽい。

見つかったら不味い、家を出ないと。

音を立てずに急いで2階に戻り、窓から躍り出て坂道を下る。

ある程度進むと再び道を折り返し家の玄関に向かい歩く。


「ふいぃぃ~。走った~。」


すると前から予想通り馬車がきた。

なに食わぬ顔で、道の横に逸れて会釈をし、馬車が通りすぎるのを待つと目の前で馬車が止まる音がした。


中から降りてきたのは先ほど家の中にいた女性。

こうして近くで見ると、絶世の美女ではあるもののフェテシア母さんとは似ていない。

うーん。さっきフェテシア母さんに向かって()()()って言ってたなぁ。

気になるけど、今は聞けないかな。


「貴女がお姉様の…………。ねぇ。こっちに来て?」


えっ!?


「大丈夫よ。お姉さんこう見えても貴女のお母さんとお知り合いなの、貴女が産まれたばかりの頃は抱いてあげたこともあったのよ。」


うそ?記憶にない。

そういえば、赤ちゃんの頃は一日中眠気に襲われてたから、寝てたのかも?

まぁ、フェテシア母さんがあんなに親しそうにしてたし大丈夫でしょ。

近くに近付くと抱き締められる。


「おっきくなったわね。」


数秒間抱き留められたあと解放してくれた。


「また貴方に再会出来ることを祈ってます。では。」


そういうと会釈し女性は去っていく馬車で去っていった。


「不思議な人だったな。………でも、何かフェテシア母さんに似た雰囲気があった……かも?」

ブックマークありがとうございます。

僕はやる気があまり続かないタイプなので、ブックマークとか評価とか目に見える形で成果が見えるとテンション上がって書き続けれるのでよろしくです

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