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〜二百年前の世界大戦〜



科学と魔法、貴方はどちらの力を信じますか?





 ――魔法。

  それは伝説やおとぎ話などで語られる物。

  この世界は 魔法 により裏から支えられている。

  なぜならば 魔法 は魔導士のみが行使出来る術だから。



 ――科学。

  これはこの世界において普遍的な物。

  この世界は 科学 により表から支えられている。

  なぜならば 科学 は誰しもが行使出来る術であるからだ。




 しかし、この世界に、新たな ”力” が誕生する。




  科学 と 魔法 、この二つの力は、本来ならば交わることなどはない。

  だが、この世界は 科学 と 魔法 が交わり、共鳴する世界。

  そして、無限の可能性を秘めた、混沌とした世界である。

  魔法 が 科学 を、 科学 が 魔法 を、共に助け合い、共存して行く、そんな世界。




 だが必ずしも全ての国が、そうと言うわけではないのだ。




  この世界には複数の国や地域が存在し、その国々には人が行き交い、生活し生きている。

  人が多数存在する国となると、そこにはギルドがあり魔導士が存在し、国の軍隊もあれば兵士もまたそこには存在する。

  時代背景的には、君たちが住んでいる時代に近いと言えよう。 

  ――最も、平和な世界であるとは限らないが。  




 これから語られる話は、今から二百年も前の話。



 


 この世界での歴史の転換点である話。






 ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎






 〜法暦四百八十九年〜



 魔法という物が見つかってからおよそ五百年弱、魔法は人々に繁栄を促していた。

 それに準じて魔法に巡り会えない人もまた居た。


 

 法暦四百八十九年——この時、世界は第二次世界魔法科学大戦の真っ最中である。

 この戦争が起きたきっかけが発生したのは、魔法が世界に浸透しそれに遅れはあるものの、科学技術も発展していた時の事――。


 魔法と科学の発展に伴い、安定的な医療の確立、食料の充実。それに伴い、人口が爆発的に増加。

 その結果、急速な人口増加に伴う食料事情の悪化問題、狭くなった土地の領地問題、エネルギー資源枯渇など、それらの問題を解消する為、幾多地域や国同士の戦争が魔法側を主軸に勃発。

 一部地域起きていた紛争から、やがては世界規模の戦争へと昇華してしまったのだ。


 ――なぜ、魔法科学大戦と呼ばれるのか?

 それは、戦い方や国々の文化など、民族間の違いによるものが大きい。

 魔法が著しく発達した国、科学技術が著しく発達した国、魔法と科学が共に発達した国など、多種多彩な国が存在する。

 国々により得意とする能力は違い、その戦術も千差万別。

 これら魔法と科学の力を行使した――魔法と科学兵器などによる戦争なのでそう呼ばれるようになったのだろう。


 未来の記録の中でこの大戦は、四度起きている。



 戦争は、魔法側が優勢であった。




 というのも――。




 〜科学側〜


 バババババッッ!


 バァンッ!


 バァンッ!

 

 歩兵の銃より銃弾が発射され、大砲より放たれる砲弾が各所で飛び交う。


「攻撃対象距離500m! 着弾座標入力完了!」


「ミサイル発射!」


 バシュンッ!!


 白い煙を上げ、発射機からミサイルが数発発射され、弧を描き飛翔する。


 ドガアアァァン!!


それら兵器により、土煙が巻き上げられ、兵士たちの目前にまで砂埃がブワリと迫ってくる。


「くっ! リロードする!」


 岩陰に隠れ、兵士が銃の弾倉を急いで交換している。

 兵士達の練度は高い。

 武器の扱いに長け、ミサイルや砲弾の着弾点を正確に割り出し、着実に攻撃している。


 しかし、これらの光景を垣間見た魔導士は、こう嘲笑うであろう。



 ――なんとも原始的な戦い方だ――と。




 〜魔法側〜


「攻撃用魔法陣エクスプロージョン、展開開始!!」


 キュイイン。


 魔導師の頭上に、赤い魔法陣が展開される。


「標準目標、敵重要拠点」

「展開準備完了しました」

「放て!!」


 スンッ。

 赤く丸い魔法陣から、静かに魔力弾が放たれる。


「敵のミサイルがくるぞ、防御魔法展開準備!」


 緑色をした半透明な障壁が出現し――。



 ドドドオオオオオンッッ!!



 魔法障壁にミサイルや砲弾が当たる。



「隊長!やはり、敵に対して効果があまりありません」


 振り向いて叫ぶ科学側の兵士。


「……やはりか」


 悔しがる隊長。

 戸惑う兵士。



 ——だが、そんな暇は彼らの与えられない。


「敵砲弾直上っ!!!」



 敵の魔力弾が着弾する。

 大きな爆発音と煙が立ち上がり、それによって見事に防壁が壊され、建物が半壊する。


「ぐああぁぁっ!!」

「ああぁぁっ!!」

「着弾っ! 敵攻撃、着弾っ!」

「くっそぉ! 魔導士には……敵わないのか……」


 ガチャガチャと音をたて、震えながら銃を構える科学側の兵士。


「ミサイル装置、大破。使用不能です!!」


 ガシャッ! ガシャガシャンッ!!!


 機会が損傷し、あたりにバラバラと残骸が崩れ落ちる音が辺りに響く。



「……ククッ。そうだ、ただの人間ごときでは戦えやしない!! この魔導士にはなぁ!!」


 土煙の中から魔導士がふわりと科学側の兵士の前に姿を表す。

 そして、まるで嘲笑うかのように、魔法を行使せずに己の拳のみで兵士の顔面を思いっきりぶん殴る。


 グシャッ!


「グハッ!? ……く、くそっ! ふざけるなああぁぁ!!!!」 


 ドオオンッ!!


 兵士が近距離で銃を撃つ。

 魔術側の魔導師、科学側の兵士、どちらも血飛沫をあげる。


「――っ!? こ、この――」


 この時魔導士の目には、煙の中から薄っすらと、血が流れながらも座ってい

 る兵士の姿が見えた。

 彼はにたりと笑みを浮かべながら、手に持つスイッチを掲げる。


「へへっ......。一緒に、くたばろうじゃあねえか」

「なっ!? き、貴様っ! ふざけるな――」


カチッ。

ドゴオオオオオオン!!!!



 ――このように、明らかに魔法側が有利であると言える、残虐的な戦争が幾年にもわたり、続いていた。





 だがある時、科学側の兵士数名に、ある変化が起き始めていた。




「曹長!しっかりして下さい!」


 頭から血を流し横たわる兵士。


「くそがああぁぁぁ!」


 一人の兵士が立ち上がり、そして体が光り出す。


「――っ! 自爆する気か!? 死ねぇ、人間!!!」


 魔導士達が攻撃する。


「はああぁぁ!!!」


 その兵士が両手をゆっくりと下から上へと上げると――


 ドンッ! ドンッ! ドンッ!


 魔導士の攻撃が、突如目の前に現れた岩に阻まれた。


「――な、なにぃっ!? あれは、魔法かっ!?」


「い、いや! 違っ! 魔力を感じないぞ!?」


 魔導士達が混乱する。


「皆! 銃をよこせ! 早くっ!」


 一人の兵士が叫ぶ。それに乗じて皆んなが銃を投げる。

 すると、空中で銃が静止し、銃口が魔導士に向く、そして――。


 雷や炎、障壁など、魔法に見える――だが、魔法ではない技が次々と。


 そのような”力”を持つ者達を人々は<超能力者>と言った。


 ――そして、それは後々<技能師>と呼ばれ、技法という術が確立された。





 ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎





 科学側がの能力の目覚めにより、さらに戦争が激化した。

 だが、その後すぐに停戦協定が結ばれた。


  

 だが二十年でまた戦争が――第三次世界魔法科学大戦として、再開した。

 対魔導士用の兵器の開発で、今回は科学側が優勢で始まったこの戦争。



 しかし、その戦争はある一人の若者の手によって集結してしまう。



 この時代、始まって初めて魔法と科学の血が混ざった者。

 そう、のちの最初の<魔等技師マギ>と言われる存在。


 彼はその時代最強にして最凶の魔等技師(マギ)




 その者の名はーーーーー。






 ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎  ♦︎






 魔法と科学、それは殆ど混ざり合う事のない存在。

 この世界ではその2つが混ざり合った世界、互いが互いを、助け合う存在として生きていく世界。


 そして、この世界は、”無限の可能性”が秘められている世界。





 この世界の名を――”Infinite World”――と、名付けよう。





これより語られる物語は、この時よりも平和になった世界。



〜古からの言い伝え〜

 

  世界戦争があった

  かの戦争を止めた者は(じゅう)神柱(じんちゅう)を持つ神獣(しんじゅう)の使い手

  かの者は自分の強さに飢え世界を滅ぼしかける

  かの者を鎮める者が現れる

  その者は空を舞う十一(じゅういち)の神柱を持つ神獣の使い手であった

  その者は十の力を九つに分散し

  かの使い手を封印し

  その者は姿を消した

  世界は真の平和へと


 かの者を封印した者の子孫現れる

 その者の名は深い龍と名乗る



この度、最後まで読んでくださいましてありがとうございます。

小説家になろうに投稿をさせていただきました、杜木薫と申します。

新参者ですがこれからどうぞよろしくお願いします。


仕事や勉強の間に趣味でのんびりと書いていくので、気長にお待ちくだいさい〜。


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