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主人公がマニアックで申し訳ない。

本文が短くて本当に申し訳ありません。

三国志という歴史書がある。

その書物には俺の前世が載っている。

そしてその歴史書を元にした三国志演義が物語として作られた。

ここ日本でも大人気である。

そんな物語を元にしたテレビゲームがあるらしい。


先日、学校にて昼休みに吉川英治先生の

三国志を読んでいると、同じクラスの女子に「三国志好きなの?」と質問された。

好きというか、我ら呉の民が活躍した物語というのは身内びいきを差し引いても心惹かれるものであるので、

「まぁ好きなのだろうな」と、返答した。


「ふーん、そっかー。ところでどの陣営が押しなの?」


押し?押しとな?

押しの意味が全く理解できなかったので、女子に説明を求めた。

所謂、魏呉蜀の三国で一番好きなのは何処かという質問らしい。


俺の生まれは呉であるが、後に晋にも仕えた。母国を亡ぼした当事国に仕えるのは屈辱的だった。・・・しかし我が呉の最後の皇帝陛下は・・・いや、君主を諌める事が出来なかった俺が言う事ではないな。


「そうだなあ、呉かな?」

そう答えた。


「へえ、マニアックだね」

そう言われた。ほっとけ。


とかく現代の日本での呉の評価は脇役扱いである。これには憤慨せざるを得ない。

しかしながら演義において、蜀が主人公であり、呉は引き立て役というかなんというか・・・地味である。


綺羅星の如き我らの先輩方がいるにもかかわらず、である。


俺が生きていた時代、武官で有るにもかかわらず、馬も扱えぬ剣も振れぬ者が居た。そんな時代に生きていた俺だからこそ先人達の時代が眩しく見えた。

よーし、俺も甘様(甘寧)みたいになるんだ!そう意気込んでみた結果、

「南の山の白い額の虎、長橋に潜んでいる蛟、そしてお前。合わせて三害」

・・・俺害虫か何かなのかな?

おっかしいなあ、そんなに暴れた記憶無いけどな。

せっかくなので、俺以外の害を倒してみた件。

蛟との闘いでちょっとミスって川に流されて行方不明になってたのだが、その間、俺が死んだと思ったらしく、宴会してやがったのでぶち壊したった。


話しが逸れた。

あ、ついでに言っておくとその時の事が物語になったそうなんだ。残念ながらここ日本では知られてないが。

さらに逸れた。


「私はね、蜀だね。やっぱり」

やっぱりか。


「ゲームとか小説から入ってしまうとね、どうしても主人公がカッコよくみえちゃうからね。うちのお父さんは魏派なんだけど。なんでも歳とると曹操が魅力的に見えるんだって。変なの」


魏の皇帝か。死後に皇帝になった男。

前世当時は伝聞でしか知り得ない。

当時、呉では曹操を貶める文が流行したらしい。

それが纏められ、正史の中に挿入されるとは誰が想像しただろう。




その後、その娘から色々ゲームの話を聞かされる羽目になった。

ふむ?面白そうだ。家に帰ったら探してみよう。親父か爺ちゃんゲーム好きだしな。レトロゲームとか持ってそう。


もしかしたら前世での父上が出ているかも知れない。楽しみだ。

次回、俺の父ちゃんがモブ顔だった件。

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