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別に小さい時から音楽とか習ってたわけじゃ無いけど…もしかして学校では吹奏楽部なのかな?
でもそんな話聞いた事無いし…進学校だけど、音楽は有名じゃないはず……
「楓ちゃん……進んでるよ?」
「…ごめんね」
館内は静かに…が当たり前で奏は話し掛ける時、耳元で小声で話す
接近にドキドキするけど奏の声は聞いてて嬉しい
私も勇気を出して奏の耳元で話してる
それがこの館内のルールだと思えば恥ずかしいけどなんとか実践出来た
お化け屋敷とかプラネタリウムは言わずと知れたデートスポットだけど、美術館も侮れないかもね
「何か気になったのあった?」
「あぁ……えっと、後で聞く」
「……?」
何だか今、聞いてしまうのがもったいなく思った
言って奏の補足が無くなったら嫌だから…
一通り最後まで来ると休憩スペースが有って奏と腰を下ろす
「さっきのって何?」
「え?あぁ……気になった事?」
「うん」
休憩スペースには売店も有り、今私の目の前にはジュースが置かれてる
「奏……これ……」
「お金は要らない、それより楓ちゃんが気になった事が気になるよ」
また奢られてしまった……
売店を見つけた時には既に奏が買いに行っちゃって…出遅れた
こうなったらお昼は絶対に……
『あまりにも王子が割り勘を断ったりしたら強引に出したら駄目よ?年下でも…ううん、年下だからプライドは強いと思うから』
琴音との会話を思い出す
要するに下手に出そうとしたら嫌われるって事?
「楓ちゃん…おーい」
「あ…ごめん!ちょっと勉強を…」
「勉強?」
脳内授業だけどね。
「何でもないっ!気になったのは……奏が凄く詳しいから」
「詳しい?」
「うん、奏……音楽とか好きだったっけ?楽器の事とか作曲家の話とか凄く知ってるから…本当に音声ガイドなんて要らなかったね」
だからあの時、必要無いって言ったんだろう。勉強だけじゃなくて音楽も詳しいとか奏ってば凄い
「……あ…なんか言いづらいんだけど付け焼き刃だから 」
「付け焼き刃?」
「楓ちゃんの好きな音楽は勿論好きだけど、今日のコースに出てるのは先に勉強してた………ダサくてごめん」
目の前で恥ずかしいのかジンジャーエールを一気に飲み干す奏
「初めてのデートだから…カッコいい所見せたくて…」
「奏…」
カッコいい所なんていつも見てるのに
それにそれって…少しでも私に良く見られたいって自惚れしても良いの?




