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さっきから視界に入っていたけど言おうかどうしようか迷っ てた
でも言わなくても、その内自慢されるなら先に済ませておこ うと私の脳で判断された
「エヘヘ~パパに買って貰っちゃった!」
どこのパパだよ……
紅葉が言うとお父さんじゃないパパを連想してしまうよ
「へぇ……良かったね」
私が小学生の時は携帯なんて買ってくれなかった癖に…
「紅葉ったら、もう色んな友達とアドレス交換とかしてるの よ?変なサイトとか見ちゃ駄目よ?」
「大丈夫だよ、ママ~学校の友達とか、後は蒼太お兄ちゃん と奏君だし!」
ガシャン!!
「やだっ!楓!コップ落として…もう、割れてるじゃない…… 楓!……ちょっと、楓!」
「え?……あぁ……ごめん……」
「もう何まだ寝惚けて…ここは良いから着替えてらっしゃ い」
「お姉ちゃんってば、ドジっ子キャラ目指してたっけ?」
『そんなキャラ可愛くないお姉ちゃんには似合わないよ』と 言う台詞は良かったのか私の耳には聞こえなかった
「…………」
部屋に戻り無言で溢して汚れた服を見つめる
脱ごうとか、そういう事が出来ないくらい私はショックを受 けてた
自分の部屋に戻って来れただけでも褒めて欲しい…
「何で?」
ペタンとそのまま床に座り込んだのは数分後
リビングの食器を片付ける音も静かになった……けど、私は まだ濡れた服のまま
どうして…?
どうして紅葉が奏のアドレスなんて知ってるのよ!
蒼太はわかるけど、こっちに居ない奏のアドレスなんてどう やって?
まさかもう帰って来てるとか?!
でも窓から見る限り帰って来た感じには…
「…………」
窓からコソッと探りを入れるストーカーみたいな自分が嫌になる
「で?」
「だから……」
「夏休み初日に集合掛けられた理由をもう一度言ってみよ」
手軽なファーストフードの隅っこに2人で座り琴音はジュー スを一気に飲んでる。
「…………」
あの後、琴音に『今すぐ会いたい』と恋人の様なメールを 送ってしまった
琴音も『場所は?』と何も聞かずに応えてくれた
……私達って相思相愛
「こんなに急に呼び出すんだから面白いネタなんでしょう ね?」
……では無かった。
「紅葉が奏のアドレス……知ってたの」
「あの小生意気な妹が?」
否定するつもりも無いから無言で頷く
「最近、お父さんに携帯買って貰ったらしくて、それでアド レスの話になって……」
「王子様のアドレスをGETしてたと」
「……うん」
「…………」
「…………」




