第八話
(;´д`)
まだ月が出ている時間。シグルドは起き上がった。
「はぁ、仕事か」
シグルドは重い腰を上げて刀をもち、ロイを起こさぬように静かに歩く。
「侵入者かい?」
その声はロイのものだった。
「あれ、起きてたのか?」
「さっき起きたんだよ。シグルドの深いため息でね」
「...あぁ、それは悪いな」
「僕も行くよ」
ロイも起き上がり、刀をもち歩き出す。
「訓練場だよね?」
「あぁ、まったくめんどくさい。他の連中は気づかないだろうしな。気づいてもその時はもう手遅れになる可能性がたかい」
「さぁ、つべこべ言わずに行くよ」
二人は暗い城内を歩いていく。
二人は訓練場に入った。
そこには10人ほどの人影がみえる。
「なにあのアホ面、あんまアホすぎる」
「シグルドはそんな事言ったらかわいそうだよ」
侵入者の顔をみて呟くシグルドに軽くつっこむロイ。
「おい!どうなってんだ!ここからでれねぇぞ!」
「ほらな。アホだろ?」
「...そうだね、出れないようにしてるんだから出れないのは当たり前なのにね」
「んじゃ、やりますか」
「そうだね」
二人はさらに奥へといく。
「あ!?なんだてめぇら。いきなりあらわれやがって!!ここからだせや!」
「はぁ、帰っていいか?閉じこめとけば問題ないぞ」
「それでも君がここにきたのはここに強いのがいるんでしょ?」
「まぁな、とりあえずあいつではない」
シグルドはさっきから叫んでるやつを指を指しながら言った。
「あぁん!?なんだとゴラァ!!」
「失せろ」
シグルドは殺気をこめていい放った。
その男は殺気に耐えられずに失神した。
「おい、一番強いやつ。出てこい」
シグルドは侵入者たちにいい放った。
すると奥の方から一人の男がでてきた。
「聞いてないよ、こんな者がいるなんて。こんな魔法が張られているなんて」
「おっ、さすがに魔法ってわかるのか?
「当たり前だね。普通に考えたら魔法しかないよ」
「ほう」
二人はにらみあう。
数時間前
「『転移門・参式』」
シグルドの魔法は城全体をドーム状に囲った。
「へぇ、それを使うのかい?珍しいね」
「まぁな。念のためにな。出口は訓練場にしてあるそこにも参式を使ってるから入ったら最後出られない」
「しかも中からそとはみえないんだろ?まったく、やっかいな魔法だよ、本当に」
「とりあえず自己紹介しますね。僕の名前はカイン。お隣のキーン王国からきました。僕たちは一つ目巨人と戦って疲労しているところを襲えと言われました」
「シグルド」
「ロイです」
短く自己紹介する二人。
「この魔法、解いてもらえます?」
「無理」
「ですよねー」
どうしようかと考えこむカイン。
「そうですね、こうしましょう」
「嫌だ」
「シグルド....話が進まないからやめて。あ、続きをどうぞ」
「僕があなたたちに勝ったら解いてください。どうでしょうか?」
「そんなこと言われてもねー」
「まぁ、いいでしょう。負けませんから」
「すごい自信ですね。では、いきますよ!」
ロイは刀をカインは剣を抜き構えた。
「シグルド、なにしてるんだい?」
「ロイで充分だろ?」
ため息をつくロイ。
「僕も甘く見られたものですね」
「すみません、こういうやつなんで」
「まぁ、いいでしょう。さっさと終わらせます!」
ロイとカインは走り出した。