第七話
(ToT)
城のはずれにある草原にシグルドは光と共に現れた。
シグルドは辺りを見回した。
数キロ先に何体かの一つ目巨人が見える。
「お?あれだな。『転移門』」
転移門をつかい、一気に一つ目巨人に近づくシグルド。
「近くでみたらでかいな」
一つ目巨人は体長3m。体重5tほどである。性格は短気で、知能が低く、人間をみたらほぼ間違いなく襲ってくる。棍棒をもっており、それによる攻撃にあたると致命傷は間逃れない。
「ウォォォォォーー!!!!」
「うるせぇな。少し黙れ。『転移門』」
一つ目巨人の目の前に転移し、大きな目を刀で思い切り斬りつける。
一つ目巨人は悶え、やがて絶命したを
「うし。このまま一気にやるか」
そしてシグルドは走り出した。
数分後、一体だけ残し他は全て絶命している。
残る一つ目巨人は気が立っている。
それもそのはず。知能が低いとはいえ仲間が全滅していることはわかるからだ。
「さてと、やりますか。『奴隷門』」
一つ目巨人の首に赤い光の輪が出現しいっきに締める。
一つ目巨人はそのまま倒れた。そしてすぐに起き上がった。
「よしよし。成功だな」
『奴隷門』、魔物などを従わせることができる力。
シグルドはこれまでにも何体もの魔物を従わせている。
シグルドが従わせている魔物たちは異空間にいる。
魔物の名前を呼ぶとどこにでも現れる。
「んじゃ、とりあえずまたな」
そう言うと一つ目巨人は光と共に消えた。
「さて、俺も戻るか。『転移門』」
シグルドも光と共に消えた。
「ただいま」
「お帰り」
無傷のシグルドに普通に接するロイ。
「な、なんで、一つ目巨人と戦って無傷なの....」
そんなレイナの呟きは二人には届かない。
「どうだった?うまくいったかい?」
「まぁな。てか、失敗なんてしないしな」
「シグルドくん。お疲れ様です
そこにエグバードがやってきた。
「ああ。オッサンか。あ、そうだ。俺たち門番することにしたぜ」
「それは僕がいっておいたよ。任務は明日からだってさ」
「うむ、よろしく頼むぞ。この先に宿舎がある。ロイくんに案内しておいたから一緒にいってくれ」
「了解、じゃ、行こうぜ」
二人は宿舎に向かってあるきだした。
「騎士長、一つ目巨人の死体、確認しました!」
「ご苦労」
一人の騎士は立ち去った。
「全く、本当に底が見えんな」
外はもうすでに暗くなっており満月がきれいにみえた。
「あ、そういや腹へったな」
「食堂はもうあいてないよ」
「えっ!?なんで!?」
「君が一つ目巨人と戦っているときにね。僕はもうたべたよ」
「くそーーーー!!!」
シグルドの声が虚しく響いた。