第六話
滝峰 つづりとかなりの差が...
そろそろ泣いてもいいですか...?
ロイが魔法を唱えると、ロイは白く輝く炎に包まれた。
その炎は鎧のように、そして翼のようにみえる。
「おぉ、何度みてもすごいな」
シグルドはまったく動じない。
「シグルド、今日こそ君に勝たせてもらうよ」
ゆっくりと目をあけ、刀を構えなおすロイ。
「改めて...いくよ。シグルド!」
「あぁ。こいよ!」
のせ刹那、ロイは飛翔した。
その白く輝く炎で飛んでいる
「『鳳凰天翔撃!』」
ロイは刀をひとふりした。
そのひとふりは、斬撃となって、鳳凰の形となった炎の斬撃がシグルドを襲う。
「あー、これは『無効化門』じゃ無理だな...」
無効化門にも限界があり、その限界をこえるものは無効化できないのである。
「じゃ、これしかねぇか。『転移門・弐式』」
斬撃は光に包まれ、消えた。
「返すぞ」
そう言うとシグルドは指をパチンと鳴らした。
それが合図だったようで、ロイの目の前にロイが放った斬撃が現れた。
それをロイは刀で打ち払った。
「僕に僕の技は効かないよ。そんなことわかっててやったね?」
「まぁ、そうだが」
「まったく、この者たちは底がみえんな」
「は、はい...。こんな戦い初めてでしゅ.... 。」
相当驚いているのか噛みながらいうレイナ。
「やはり私よりつよいようだな...」
エグバードは落ち込みながらつぶやいた。
ロイは上空からシグルドを見下ろしていた。
「おーい、、ロイくーん。降りておいでー」
「とりあえずまだ降りる気はないよ」
ロイは上空でどうするかを考えていた。
「んじゃ、無理矢理おろすぞ」
「?」
「『重力門』」
ドンッッ!!!!
ロイは降りて、いや。落ちてきた。
「...一体、何をしたんだい?」
状況を飲み込めていないロイ。
「いやー、ね。降りて来ないからロイに掛かる重力を何百倍にもしたんだよ。地につくまでな」
平然と言ってはいるが、とんでもないことである。
空を飛んでも落とされる。
回避方法はあるのかわからない。
地上戦ではロイにまず勝ち目がない。
「まぁ、飛んでても別によかったけどね」
「......なにが言いたいんだい?」
「ロイは分かってるだろ?俺の魔法のこと。そして、何ができるかを」
「.....わかっているさ。僕が勝てない要因の1つでもあるからね」
睨みあう二人。
「じゃ、いくぞ」
「あぁ。きなよ!」
シグルドはロイに向かって走り出した。
その時ーーー
「そこまでっ!!!!」
エグバードの声が響いた。
「おいおい、またかよ。オッサン」
「そうですよ。さすがにこれでは終われません」
二人はエグバードを睨み付ける。
「たった今報告があった。一つ目巨人のが数体、この城に接近してるとのこと。君たちにはーーー」
「なに!?一つ目巨人だと!?」
食いついたのはシグルド。
「よし、俺一人で充分だ。ちょっとまっとけ。続きはまた今度な」
「はぁ、またかい...。ま、いつものことだけどね」
「じゃ、行ってくるわ。『転移門』」
シグルドは光に包まれ消えていった。