第一話
えー、まずよろしくお願いします
あとこの作品ですが滝峰つづりと勝負になりました
これを読んだ方はそちらもよろしくお願いします
戦争、それはこの世界で毎日起こってるいるもの。
ほとんどの若い男は戦場、城へと駆り出されていた。
そして山奥の名も無き村から、二人の男が出ていった。
魔法、それぞれが固有の魔法を持っており、それの優劣で勝敗が決まると言っても過言ではない。
そして二人の旅が始まる......。
「あーあ。やっぱこうなるのかよ。予想通りすぎるな。どう思うよ、ロイ」
めんどくさそうにしているのはシグルド。17歳の自称好青年。しかしめんどくさがりで好青年の印象はない。
「まったく、シグルドはいつもそうだよね。そんなんだから呼ばれるんだよ。君が気を抜くから使者来たんじゃないか」
呆れたように言うロイ。ロイも同じ17歳。正義感が強く、いつもシグルドに付き合わされ叱られている。
「仕方ねーだろ。魔力がもたねーんだよ。だから見張りついてたろ?」
「へー、君は4歳の子供に見張りが出来ると思ったんだね?」
じっと睨むロイ。
当の本人は知らん顔。
「お、見えて来たぞ」
広い草原の先に見えるのは、サンドリア王国。
「まったく、君ってやつは......」
「よし、仕方ないな。この距離をあるくのは疲れるからな。魔法を使おう」
「なんで最初から使わなかったんだよ....」
終始呆れているロイ。
そんなロイに構うことなくシグルドは、
「『転移門』」
二人は光につつまれそして消えた。
サンドリア王国の城下町。なかなかの活気で溢れている。
そんなまちの路地裏に二人は光と共に現れた。
「とーちゃーく、っと」
「はぁ、楽をしたかったわけじゃないけどなんで最初から使わないんだ?」
「ん?そりゃー、あれだよ。あれ。気分?」
惚けたようにいうシグルド。シグルドを知らない者でも嘘だとわかるレベル。
「素直に忘れてたって言えばいいのに....」
そんな呟きはシグルドには届いていない。
「まずなんか食わねぇか?腹へってよ」
「そうだね、今日くらいはなんか美味しいものを食べようか」
しばらく歩くと人だかりができていた。
「また騎士様だよ、これで何回目だよ」
「もはや日常茶飯事ね。国のためとはいえね...」
「なにがあったんです?」
ロイは状況を把握するために近くの人にたずねた。
「あぁ、騎士様だよ。国のために戦っているから金はいいだろ?って、バカな話だよね」
「許せないな」
「ん、手をかそうか?」
「いや、いいよ。あの程度の相手」
そう言うとロイは人混みを飛び越えていった。
ドコッ!バキッ!ボコッ!
そしてしばらくの沈黙。
道が開けロイが歩いてきた。
「お疲れ様っす」
「君ならもう少し手際がいいだろ?」
「まぁ、な」
そしてロイは呆れたように、
「はぁ、騎士ってあの程度なのかな?」
ロイは怪我ひとつ負っていない。
シグルドは倒れている騎士を覗くと三人ほど倒れている。ちゃんと鎧は着ているし、剣も持っている。というか、二人は剣を抜いている。
そんな騎士にロイは素手で勝ったのだ。
「いやー、さすがにそんなことないだろ。あいつはたぶん下の下。隊長様とかはもっと強いはずだ」
「まぁいいけどね。食べる気がなくなってしまったな...。よしいこうか」
「えー、俺は別に...」
「行・く・よ」
「...へいへい」
そして二人は王城へとあるきだした。