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風夜、異世界での初めての朝を迎える。

その後、特に何かあったわけではなく、お互いの世界の話をしつつ、ジルノの家で一泊して夜を越していった。



「んんっ もう朝か.....」

眠気はまだあるが、目が覚めたので食卓に足を運んだ。するとジルノとその妻エモーラは、既に起きていたようで朝食を食べているところだった。 



彼も用意されていた朝食を口に運ぶ。正直、卵焼きに似ているが、色は黄色ではなく白色である。少し味気ないような気がするが、それはそれでおいしかった。



「うまい」

「そうじゃろ、そうじゃろ!エモーラの料理は何時も最高じゃ!」

「もうっ、ジルったら♪」

それがきっかけでジルノとエモーラの間にピンク色の空間が出来上がっていた。因みに、風夜はその空間が出来ても気にもかけずに、黙々と食事を進めていたという。



そして彼は朝食を食べ、部屋に戻ろうとしたのだが、ジルノが彼に向けて声をかけてきた。



「カザヤよ、おぬしはこれからどうするんじゃ?」

「そうだな、今は働き口を探すのが目的だな」

そう、まずはお金だ。早くお金を集めないと今後の生活に携わる。



「それならば、冒険者はどうじゃ?冒険者ならギルドに入ることで誰でもなることができるぞ?」

冒険者とは、ギルド側へ依頼されたもの(清掃・討伐等、様々な依頼がある)をこなすことで、依頼者からお金を貰うことができる職業である。



「それはどこでなれるんだ?」

「街や王都でなることができるぞ。そうじゃの、村から一番近い街まで一週間くらいかの」

「おいおい、一週間?遠くないか?」

「当たり前じゃ。ここは街から一番離れた村で、村の周りには森が囲っているから、人の出入りは比較的少ないのじゃ」

森の中には魔物や魔獣が沢山いて、とてもじゃないが、一週間森の中にはいるのは難しいらしい。まあ、風夜にとっては冗談であってほしいところではあるが。



「なら、どうやって行けばいい?お前たちも行ったりするんだろう?」

「よく使う手は、商人に同行させてもらって行く方法かの?商人は普段、1ヶ月二・三回来る。その時、多くの護衛を雇っているから、何とか街までたどり着けるわい」

それでも安心はできんがの、と付け加えて言うジルノ。それ程森の中は危険というわけである。風夜的には、そんな危険に囲まれたこの村は一体何なんだ!と言いたい気分ではあるが。



「まあ、何とかなるか」

「まさか、二人で行く気かの?」

森の危険性を知っても楽観的に言う風夜に対し、つい、疑問を口にする。



「大丈夫だろ。セキがいるならな」

「まあ、確かに会奴なら大丈夫だと思うが.....。ん?ところでセキはどこかの?まだ起きておらぬのか?」

今気づいたとばかりに辺りを見渡すが、その姿は見られない。



「ああ、あいつならいるぞ?......来いセキ!」

彼はそう言うと、か右手の甲の術式が光り出し、その光から、セキが現れた。



「呼びましたか?」

「なんと!!これは召喚魔法?!.....いや、カザヤには魔法適正が無かったはず」

セキが急に現れたのに驚愕している。それと同時に何か聞き慣れない言葉を呟いているのを彼はしっかり拾っていた。



「召喚魔法ってなんだ?」

「っ?!.....ああ、そういえばおぬしは知らんのじゃったな」

声をかけられ一瞬びっくりしていたが、知らないとわかると親切にも教えてくれた。



召喚魔法とは光属性を持つ者が使えるといわれており、呼び出すものにもよるが、一級魔法使いが数十人人くらい束になって使わないと発動しない魔法らしい。



大昔に行われたことがあるみたいだが、犠牲が大勢出たことにより、その後からは禁術の一つとして扱われるようになったという。因みに闇属性を持つ者も使えるようだが、詳しくはわかっていない。



「ところで、.....おぬしは何故召喚魔法を使えるのか?」

「俺は、魔法なんて使ったことはないぞ。それに、これはそもそも魔法ではない」

「じゃあ、その力はなんじゃ?」

「教えるつもりはない」

ジルノに教えなかったのは、単に教えたその後が面倒くさいだけである。今更ながらに、ジルノの前で出したことを少し後悔していた。対して、そのジルノはやはり諦めきれていないのか、必死に頭を働かせ、そして一つの案を考え出した。それは.....



「ならば、ワシと勝負じゃ!」



最後、ジルノは風夜に勝負を持ち込みましたね。何故、そんな考えに至ったかの理由は次回となります。

次回、果たして風夜は勝負を受けるのか!



次回もお楽しみに~!


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