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かつて花の色

作者: バラバラ
掲載日:2025/11/23

 私は性が嫌いだ。

性というのは、生まれつき私たちにそれぞれ振り分けられるものであり、避けようのないものである。性は時に好ましくない差を与える、それが嫌いだ。人は平等ではない。それは生まれた時から。


 私は人間としての生まれ方が嫌いだ。

全ての人は各々の家庭に生まれ、それぞれの中で起こる不幸に巻き込まれることもある。それは生まれた時からということも。一人一人が不平等な私たちがそれを慰め合う方法が私にはわからない。


 私は私が嫌いだ。

私は選択を間違える。そして私は苦しみ、心身の傷へと追いやり、また一つ一つと人生から遠ざける。


 完璧でありたい。これは私が私に与えたエゴで、与えられたものではない。

 私に何を与えられるか、それは私の行動で決まる。「幸せ」を考えなければならない。

 あなたはいつも私の時の先を進んでる。そう、今だって。

 ずっとあなたを追っていた。けど、前にいるはずのあなたの心、月が経つごとに見えなくなっていた。

 5月のあなたは私を想っている。今のあなたは想っていない。

 未練はないって友達伝いに聞いた。わかってる。 きっと、私を振った時の「ごめんね」すらも、本心では思っていない。ねえ、きっとそうでしょう?


ふふふ。幸福を感じてたあの数ヶ月を、毎日ずっと頭が反芻する。

 けど、あなたに振られてからはあの日々を目指すことも叶わない。ただ、あの記憶を傍観してる。

 きっとあの時は2人とも本物の幸せを感じてた。脳だけじゃない。頭から爪先までが幸せを感じていた。

 ずっと、毎日喋りあっていた。毎日手を繋いでた。雨さえも2人を止められず、相合傘をして滔々と喋ってたことさえある。

大好きだったんだね。幸せ者だ。


自分は良くなかったなぁ。あなたからの「忙しくなった」の文字も読めずに、信じられずに、待てができずに勝手に心を病んで。

 どうして私の体を自分自身で傷つけ始めてしまったんだろう。あなたはあなたなりにちゃんと私に向き合ってくれてたはずなのに。

……いや、そうなの?全てわからない。

 多分、私はあの時から全てを疑いすぎた。気にしていなかったあなたの不幸さも。


 あなたの親を殺したかった。

 あなたの生まれつきの病気もなかったらって。

 私たちの不平等さを嘆いた。

 それからなんて声をかければいいかわからなくなってしまった。まして、どう慰めれば良かったかなんて今だってわからない。

 何をしたらわからなかったけど、私がもっとしっかりしてれば、あなたは頼ってくれたのかもしれないという後悔を最近覚えた。


 死にたかった。

 みんなに哀れんで、悲しんで、泣いてほしかった。

 けど死ぬ勇気なんて自分にはなかった。振られた日は1番自殺を考えた。けど死ねなかった。死にたいなんて思うのが間違っていたんだ。もっと楽しく物事を見れていたら良かったのにな。

 けど今日は飛べる気がする。


 あなたと一緒にクリスマスのイルミネーションを見に行きたかった。

 ありきたりだけど、恋人としてありきたりなことがしたかったんだろう。約束だってしたけど、その時はあなた、何を思ってた?聞きたいな。教えてほしいな。

 デートかぁ。

 1回目のデートは成功だったんじゃない?

まあ、互いに好きを感じてたもんね。帰りの電車は良く記憶に残ってる。二人乗りの席であなたと隣、席の間で恋人繋ぎをしてた。幸せだった。あなたは覚えてるのかな。

 2回目のデートは……私のせいで失敗だった。その時には精神が荒んで、どうすればいいかわかんなかったなぁ。帰りの電車、あなたが1回目のデートのことを覚えてたからなのかわからないけど、ずっと席の間に手を受け皿のように置いてた。

けど私はあなたとの距離を感じてた。だからあなたの手を握れなかった。じきにあなたも手を戻してしまった。とても後悔してる。あなたが1回目の恋人繋ぎを覚えてたのなら、本当にごめんなさい。

 思い出は話し出すと止まらないけど、とにかくあなたが好きだった。けどきっと7月には、2人とも恋は終わってたよね。ごめんね。全部自分のせいだ。


 今からあなたとは別の道に進む。いや、歩みを止めるのかもしれない。ずっとごめんなさいって言いたかった。けど結局ちゃんと言えなかった。ごめんなさい。全部ごめんなさい。

 じゃあ、行ってくる。

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