67 チャンス
〇まえの回のあらすじです。
『説明がちゅーとハンパなところでおわる』
「……結論から言っちゃうと」
ユノは気を取りなおしてフローラに告げた。
「人間の世界には、いま善い神さまも、悪い神さまも、いないんだよ。ディアボロスの後任は、たしかに【シチリ島】ってとこにいるんだけど、そこはすごい魔術師によって、ほぼ完全に遮断されている」
「外界に影響がおよぶことはないってわけね」
「そう」
「神さまのちからであったとしても」
「うん」
フローラの指摘に、ユノは即答した。
あいてが信じたかは分からなかったが、ひとまず、その前提で、かのじょはユノの話を聞きつづけることにしたようだった。
「だから、チャンスだって思ったんだ、ボク。そのことに気づいたときに。この世界のひとたちが、自分のちからだけで、自分たちのありかたを決めるための」
いっきに言い放って、ユノはフローラを上目づかいに見た。またすぐに返事があると期待していたのに、なにもなかった。
かのじょの無言を、ユノはとにかく話をすすめろ、というふうに受け取った。
真実、フローラはなにかを思慮しているようだったが、いっこうにかまわない。
「現状でも、もちろん、やりなおしはできるのかもしれない。けど、」
「逆に善の神さまにもどってこられると困るってわけね。ディアボロス以上に」
ユノはうなずいた。
「正否は個々人のなかにあればいいんだ。あとはその重みをかかえて、ひとりひとりが生きていけばいいってはなしで」
「できると思うの?」
「……分からない」
ユノは正直に答えた。
「やってみなきゃ、分からないよ」




