47 どう考えてもサイズおかしいやろ
〇まえの回のあらすじです。
『ユノたちが【はじまりの庵】につく』
「これでわたしのしごとは終わったわね」
リリコはすばやく踵をかえして森にもどろうとした。
ユノはウーンと両手を頭上に伸ばしてうったえる。目のまえの庵から、かのじょの背にむけて。
「ボクの見た【竜】は、こーんぐらい大きかった。初代の金の竜だって、それくぐらい大きかったんじゃないの? ここに住めてたの?」
「べつに。最初っからいままでずっとおなじたてものってわけではないのよ。大むかしに、天地をゆるがす地震があって倒壊してから、金の竜さまのお住まいは、現在【霊樹の里】のあるところにうつされたの。
で、ここはあくまで、ひとつの象徴としてたてなおされた||いわゆるモニュメントというわけ。ほんものはかなり巨大だったみたいだけど、そこまで大きなものを再建することは、当時ではできなかったんですって」
「そっか……」
妖精も万能じゃないのか。
ユノは肩からちからの抜ける思いがした。
「もう行っていい?」
まだなにか訊きたそうなユノの視線を睥睨して、リリコは言った。
「あ、うん。ありがとう。いろいろ教えてくれて」
「ふん」
つめたく鼻を鳴らして、ようやく解放されたという足取りでリリコは【霊樹の里】へと森のみちを引きかえしていく。
ユノは肩かけカバンのとめ具をはずして、魔石だらけのなかをのぞいた。
ひとつ。
【サラマンデル】のファブールからもらった黄金の宝玉をつかみ出す。
きらきらかがやくそれと、遠ざかっていく妖精の少女のうしろすがたを交互に見る。
(このアイテムがなんなのか、訊きそびれちゃったな)
魔法について、妖精にまさる知恵者はないと、かつてともに旅をした魔法使いの女の子は言っていた。
(でも、ボクはアールヴにきらわれてるってことだしな……。フローラ王女なら、なにか知ってるかもしれないけど)
あとでたずねてみよう。
庵のなかにはいり、背負っていたエクスカリバーと、腰に佩いていたブロード・ソードを開けはなした窓のそばに立てかける。
ショルダーベルトをはずして、荷物を床におろすと、とたんにからだが疲労を感じはじめた。
ベッドによこになり、しばしの休息とする。
(第3話 END)
読んでいただき、ありがとうございました。




