33 正直にあやまったほうが良い
〇前回のあらすじです。
『ユノたちが【霊樹の里】へハルモニアをつれもどすという流れになる』
「ぎゃふ」
二番目の姉の腕のなかで、【金の竜】はうめいた。逃げるのはやめて、帰還の運命を受けいれることにしたのだ。
だがわるあがきはする。
竜は姉に眼で訴えた。
「『怒られるのはいやだ』って顔ね」
「でなきゃそもそも家出なんてしないもんね」
フローラもパンドラもすっかりあきれ顔でいる。ひとり蚊帳の外のユノは、同時になんの責もない者のよゆうで三人を見守っていた。
フローラが嘆息する。
「わーかった。じゃあごまかすの手伝ってあげるわよ」
「正直にあやまったほうがいいんじゃないの?」
たまらずユノはくちをはさんだ。フローラはきかない。
「やってみるだけやってみましょ。上手くすれば『お咎めなし』なわけだし」
「下手をすれば『怒り倍増』だけどね」
パンドラがそう横槍を入れる。フローラもそれは承知だ。
「でもやるわよ。ユノ。どっかで植木鉢につかえそうなもの持ってきなさい」
「え~っ。ボクが?」
「共犯者にしないでよ」と言外に要求するも、フローラは顎をしゃくるばかりだった。「ゆけ」と。
「この下に【小人】がつかってた家があったし。なんかあるでしょ」
フローラはサンダルを履いた足でガケの地面をたたく。三人がいるのは洞窟の家屋の屋上にあたる部分で、したにはハルモニアが隠れ家として再利用しているスペースがあった。
(あれ、小人が住んでたとこなんだ)
ユノは感慨にとらわれながらも、ひとまずフローラの指示にしたがった。
(第2話:了)
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