忖度について
エッセイです。
今回はとあるお客様の話です。
そのお客様は男性です。何でも店長の友達らしいです。ですが、正直そんな事はどうでもいい(スパッ)。
このおじさん(年齢、多分、60歳をとうに越えてる…)は、自分を特別扱い?して欲しいのか、迷惑な振る舞いをします。
簡単に言うと、自分の欲しい煙草をカートンでくれ、と無言でアピールするんです。彼は加熱式煙草を吸っているのですが、胸の前で長方形のジェスチャーをし、人差し指を立てます。
我々、古参の店員は「ああ、またか…(私の場合は諦めている)」なのですが。なのですが!
ついふた月前に新人さんが入ったんです。
彼女に同じ事をした。
当然分からないですよね?
なんて言ったと思います?
「ちっ(舌打ち)分からないのか!」
…わかるか(怒)。
その時、タイミング悪く、入荷してきた煙草を仕舞うべく、私はかがんでいたんですね(汗)。
で、言われたSさん(仮名)はポカンとしてる。
当たり前体操。
で、「分からないのか!」
…。
…。
…。
はぁ(深いため息)、あのね、喋れるんですから、きちんと「○○ください」って、どうして言えないんですか…(脱力)。
このおじさんには、私も被害に遭っています。
ある時ね、現金一万円で煙草のカートンをひとつ、買った。んで。
「これを、これしてくれ」言うんです。
はい?
当然、分かりません。私は丁寧に聞き返しました。
「申し訳ありません。どうしたらいいのでしょうか?」
そうしたら!
「ちっ(舌打ち、盛大)!もういい(怒)」で煙草を鷲掴みにして去っていった…。
後日、判明したのですが、会計した残りの現金を、電子マネーにチャージしたかったようです。
それならね(にっこり)、
「電子マネーにチャージしたいんだけど」言えばいいじゃないですか…。
私が間違ってますか?
大事なところなので二回聞きます。
私が間違ってますか?
んで。Sさんは当然、戸惑う。私は事情を説明し、「だから、Sさんは何にも悪くないです」と伝えました。
伝えたのですが…折角入ってくれた新人さん(定着率、悪いんです…)が、もしもいなくなったら、恨むぞ?という気持ちでいっぱいです。
外野はね(母とか)、「そんなもの、はっきり言ってやればいい!口が聞けるんだから、商品名からきちんと言え!って!」
などと言います。
ですがね…何とも言えない繊細微妙なバランスがあるのですよ…。
言えたら苦労してない…(涙)。
同時に、先輩・Aさんの言葉が脳裏に過ぎります。
「こんなところでしか、威張れない、可哀想な連中」
…こちらが明らかにミスをした。あるいは間違えているなら、謝罪します。
社会人として、当然です。
でもね…、…うん、訳の分からない事言って、新人さん、困らせるなら、来なくていいです。ホントに。
世の中には色んな人がいます。
それは理解しています。
私だって、もしかしたら、無意識に店員さんに迷惑かけてるかもしれない。
人のふり見てわがふり直せ。
肝に銘じて、生きていきたいと思います。
読んでくださり、ありがとうございました!