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そもそも幼馴染じゃないから!!  作者: しん
高校一年生 〜四月〜
2/4

1. 入学式だけど準備だけで疲れる

とりあえず筆が止まるまで書いてみます。







姿見の前に立って、自分の姿を確認する。






「………………うん。女だ」


「何言ってんのさ、お兄(おにぃ)。時間大丈夫なの?あと頭も大丈夫?」




「いつから兄に向かってそんな毒舌を吐くようになったんだお前は」



オレがこんな姿になってからというものの、この妹は妙に距離が近くなって、今みたいにバカにしたり、罵ってくる。


オレとしても兄妹は仲良くあるべきだとは思うんだけど、流石に舐められすぎでは無いだろうか。



いかんいかん、のんびりしてる場合じゃない。なんたって今日は






「しっかし可愛いなぁ!!まさかお兄がこんな可愛い女の子になって、こんな可愛い制服着てるんだもんねぇ!」



「………………あぁもう黙っててくれ!!」





そう 女の子。




オレは住野透(すみの とおる)。れっきとした男であるが、大切な大切な高校の入学式を前にして先月、突然女になった。





_______姿見の自分を 改めて確認する。




ぱっちり二重、茶色が入ったさらさらの髪は肩あたりまで伸びている。触れたら折れてしまいそうな華奢な体。自分でもびっくりするくらい細い。あと全体的に小さい!ちっさいぞ!!



たしかに変わったときは




これオレ!? 可愛い! 美少女がいる!!




ってなったんだけど日が経つにつれて、鏡を見るたびに、なんか見慣れると節々にオレって感じるところがあって、最近はあんまり可愛いとか思わなくなっているのが現実だ。



いや、もともと背は高くなかったんだけどね。一般的な男性の平均身長は無い程度で、チビではなかった!絶対チビではなかった!!



……それは考えるのはやめよう。実際女になってから測ったことは無いけど155cmくらいの妹とそんな変わらないってことは、そういうことなんだろう…………



よし、またこっから伸びる。今年は10cmだな!!いけるいける!!寝る前に牛乳飲んで、あとはストレッチして



「お兄、たしかにお兄は可愛い美少女だけど、一人で無言で百面相するのは怖いよ?あとキモいよ?」



「お前は黙って手伝えばいいのだ」


「黙って、って言われて黙ってたら顔芸始めだしたのそっちだし」



減らず口を叩きやがって。あと顔芸言うなし。せっかく兄が、超ポジティブシンキングを実践しているのに本当に生意気な奴だ。






今日は女の子になって初めての登校。入学式だ!!



……まぁつまり女の子の制服を着ないといけないわけで



「自分で制服着れないくせに。試着したときのお兄の慌てっぷり……ぷっ、忘れられない!」


「し、仕方ないだろ!女の制服なんて着たことないし、というかこんなのオレ着たくて着てるんじゃないから!!」


「はいはい。ほら、リボン曲がってるよ」


「む、ありがと。」



ノリの効いた白と青を基調とした新品のセーラー服に身を包むオレは、どこからどう見ても女の子だ。



「あと、」


「ん?」


「スカート長い。膝下まであるじゃん。短くないと可愛くないよ」



何をいってるんだこの妹は



「オレは可愛いさを求めてないし、求めたとしても可愛くなんてない!!なんでオレがそんな女子みたいなことを」



「あーーうるさ。女子のくせに。はいはい失礼ーーと…………って足長いねしかし、ここにウエストがくるか〜〜」


「わ、お前!やめろ!くすぐったい!!」


「はい、オッケー」


「ん?」



おお

鏡にうつる目の前の少女は、確かにスカートを折って短くしたことで一気に垢抜けた印象がある。


うん、自分で言っててキモいな



とはいえ、これ高校生か?


頑張っても中学生にしか見えないけど大丈夫かな






ピン ポーン






「ほらお迎えがきたよ。早く行ってその姿で悩殺してきなよ」



「の、悩殺なんてせん!」



はぁ……ここからなんだよね。なんかめっちゃ疲れたけどまだ家すら出てないっていう




さて、()()()()はどんな反応するのかな








男のくせにおかしい、とか思われないかな


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