表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロッシングワールド  作者: たぬきいぬ
第二章     アビス
99/151

第三十五話     集の能力

 そして雪菜が抱きついている腕をほどく、そして集は抱き着かれるまで気づいてはいなかった。


「雪菜その腕……」


 雪菜の両腕には包帯が巻かれていた。


 それは痛々しく、自分よりも雪菜の怪我の方が痛々しかった。


「ブレアってアビスにコテンパンにやられちゃってね」


「大丈夫なのか?」


「もちろん大丈夫だよ」


 雪菜は右腕で力こぶを作るように腕を型作る。


 だが雪菜は体を動かすも顔は少し引きずっていた。 まだ痛みの残る体でムリして自分は大丈夫だと集に伝えた。


 集はそんな雪菜の姿に反論はせず、ハニカム用に笑う。


 二人でそうしていると雪菜の後ろにいた知佳が額に怒りマークを浮かべて雪菜の頭を叩いた。


「イッタ! 何するの!!」


 雪菜は後ろからいきなり頭を叩いてきた知佳に怒りをぶつける。 そりゃそうだいきなり頭を叩いてきた相手に怒らない理由がない。


「『何するの!』はこっちのセリフ!! 本当に目の前でイチャイチャ見せられて怒りたくもなる!!」


「イチャイチャなんてして無い!!」


「あれがイチャイチャじゃなかったらなんなんだ〜〜!!」


 二人が怒りをぶつけ合っていると保健室の出口の扉からコンコンとドアを叩く音が聞こえた。 ドアをノックしていたのは蓮だった。


「楽しんでるとこ悪いな、集やっと起きたのか」


「ああ、なんとかな」


 集はまだ起こせない体で、ベッドに寝たままの状態で右腕だけをなんとか上げて、体で答えようとした。


 蓮は集の寝ているベッドの横まで来て、ベッドのリクライニング機能を使い、集の上体を起こす。 そして壁に立て掛けてあるパイプ椅子を広げ椅子に座る。


「集、お前あの時のこと覚えてるか?」


 蓮は集にブレアと戦った時のことを尋ねた。


「覚えてるとまではいかないけど、あの人型アビスにアーツを叩き込んだとこくらいまでは覚えてる」


「そこまでは覚えているのか……。 ならブレアを倒したことは覚えてないのか?」


「ブレアを倒した?」


 集は首を傾け、何があったのかわからないと言った表情をしていた。


「そうだ、ブレアを倒したのは集……お前だ」


「俺が? どうやって、能力も使えないのに?」


「やっぱりか……。 お前、あの日の記憶が抜け落ちてるのか」


 蓮は自分のアーツを発動し、集の膝に置いた。


「雪菜体の調子戻ってないところ悪いが、アーツを出してくれ」


 そう言われ雪菜は自分のアーツを出した。 そして雪菜も集に自分のアーツを渡した。


 集の膝の上に二つのアーツが置かれる。 クロスする形で置かれたアーツの柄を持つ。


 本来なら他の誰かが持てば砕け散ってしまうアーツだが、二本のアーツは砕ける事はなかった。


「何か思い出すか?」


 アーツを握り目を瞑る。 そして意識を集中させてみる。 


「悪い何も思い出せない」


 集は蓮と雪菜にアーツを返す。


「そうか……。 もう雪菜には話した、というかメンバーには話したが集、お前は能力が使える」


「俺が? 能力? そんな分けないだろ」


 集は困惑した、急に自分が能力が使えるなんて言われても納得できなかった。


「あの片腕がアーツみたいになってたやつな、あいつはブレアって名前のアビスだ。 そしてブレアを倒したのはお前だぞ集」


「俺が?」


「そうだ集、お前が能力を使ってブレアを倒したんだ。 とは言っても逃げられたがな」


「俺の能力ってなんだよ、俺はどんな力を使ったんだ?」


「俺達もまだ正確にはわからないんだが、集は俺と雪菜のアーツをコピーし、そしてブレアを圧倒していた、まるで集が集じゃ無いみたいな感じだった」


「俺が蓮と雪菜の能力をコピー? ブレアを圧倒した? 全然想像できないんだが……」


 集は困惑した、自分の身に起きたことなのに全く想像がつかない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ