第二十六話 決戦2
ドンと地面に絶望が降ってきた。 下にいた多くのアビスは仮面のアビスの下敷きになり消滅してしまう。
(仲間のアビスごと潰しただと……)
仮面のアビスは身長180センチほどある。
「オイお前」
仮面のアビスは蓮に話しかける。
「……」
蓮はアビスの問いに答えない。 いや答えないのではなく答えられない。 恐怖で言葉が出ないのだ。
「オイオイ、喋らねーのかお前? 人が訪ねてんだからさ〜。 答えるのが礼儀ってもんだろが!!」
仮面のアビスの足元に響が入り、地面を蹴る。そして一瞬で蓮との距離を詰める。
「ンッ!!」
蓮はすかさず自分のアーツで仮面のアビスの攻撃を受け止める。
だがそれと同時に重い衝撃がアーツを伝い体に響く。
「やっぱり受け止めたか、お前は少し他の奴らとは違うみたいだな」
仮面のアビスが腕を引いたと同時に蓮は後方に大きく飛び仮面のアビスと距離を取った。
「速え〜なお前、お前名前なんて言うんだ?」
仮面のアビスが突然名前を聞いてきた。答える義理は無いが答えた方がいいと感じた。
「蓮だ」
蓮は短く答えた。 さっきとは違い答えられるほどには気持ちが落ち着いてきていた。
「蓮っつーのか、俺はブレアって言うんだよろしくな蓮。 なあ蓮、俺は退屈なんだよ……。 だからよ〜、俺を楽しませろ。 外装」
ブレアの右腕が変化し、大きな機械の腕に変わる。 その腕は禍々しく触れたものを瞬時に破壊する、そんな感覚に襲われる。
「久々に使ったなこの力」
ブレアは地面を蹴り俺との距離を詰める。 そして禍々しい右腕、右の指全てが鋭い刃となっている。
そしてその腕で蓮を斬り裂く。 だが蓮はその攻撃を間一髪で避ける。
そしてすかさず蓮はブレアに五連撃の斬撃を浴びせる。
「ただ殺られるだけで終われるかよ」
蓮は五連撃を浴びせると同時にブレアの後方に移動していた。 攻撃しながら距離を取り相手の背後に回る。
「少しは楽しめそうだな、お前」
「楽しませてやるよ」
蓮は短く答える。
そしてブレアと蓮の戦闘が始まった。
蓮とブレアの攻防は続く。
蓮はブレアの一の攻撃に対し、三、四と攻撃を返していく。
攻撃の回数自体は圧倒的に蓮の方が多い、攻撃の速さ自体もブレアを上回る。
だがそれでも効率の良いダメージを与えられない。
「速え〜けど軽いなお前」
そうブレアは言った。 その一瞬、ブレアの右腕がいつの間にか蓮の顔の直ぐそばまで来ていた。
(避けられないっ!!)
蓮は避けようとするがそれよりも、ブレアの攻撃の方が早かった。 剣で防ぐよりも、体を動かし避けることも出来ない。
(終わったかこれは)
蓮は諦め目蓋を閉じる。 そして終わりを待つ。




