タンサちゃんは説明したい3
マジか…でも、さっきの攻撃や腕の切断面を見ると信じざる終えないかもしれない。
それにタンサちゃん達の、この世の者とは思えない美しさにも、それならば納得できる。逆にそうじゃないと説明がつかない気がした。
「は、はい信じます」
「そうですか、ありがとうございます」
そう言いながら落ちた右腕を拾うと、切断面に近づけるイケメン執事さん。パアッと金色に光ったかと思うと腕が吸い寄せられる様にくっつく。2、3度腕を振り、手をグーパーと閉じて開いて確認すると、何事もなかったかの様に再び話しだした。
「それでですね。最初の洋一さんの質問なんですが」
「はい」
「まず第一に、このアパートは私達が購入しました。ですので改築をして、この様な形になったと言うことです」
えっ?未来人か宇宙人か知らないけどだから、短時間で改築と言うか改造できるのかも知れないけど、このアパート俺以外にも3人ぐらい住んでた筈だよ?
「スミマセン他の住人さんは?」
「ええ、それでしたら大丈夫ですよ。103号室の橋本さんと言う御老人は県営住宅が当たって即日引っ越す事になりました。」
「それとリストラされて離婚調停中で独り暮らしだった201号室の高梨さんは急にアメリカの宝くじが当たって海外に受け取りに行かれて、そのまま奥さんと寄りを戻し移住する事になりましたし。隣のカップルは女性が三股かけてるのが何故かSNSから流出して別れる事になったらしく、男性の方には大家さんが割増で退去費用を出したので直ぐに故郷へと帰ったようですよ」
「そうなんすか?何か隣のカップルだけ不幸と言うか説明も雑じゃないですか?」