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第24話:終わりの始まり

最近更新滞っておりました。

申し訳ありません。

俺とシトリアは、壊れた馬車の材木に座っていた。

リータとフランチュールは今だ眠っている。


俺の隣に座るフランチュールはゆっくりと俺に尋ねた。


「・・・あのバカ姉・・・どう思いますか?」


どう思うって・・・?

俺が答える前にシトリアは、ふぅ〜と大きく音を立ててため息をついて言った。


「あのバカ姉・・・彼女の体の状態は、非常に不自由な状態にあります。それこそ、外に出ることなんて一日中許されないほどに。

大量の情報のを処理する彼女の脳を支えるために、彼女には普通の人間に必要な量とは比べられないほどの栄養が必要なんです。」


「ってことは・・・さっきのは。」

「そう、あのバカはバカなりに自分の栄養が足りなくなったことを察知したんです。」



「そっ!そゆこと〜♪シトリアちゃんよくできましたぁ〜!」


そう言ったのは俺の手に持っている本。


「・・・シトラス・・・。」


「あはは〜♪ご主人様〜?私はヴェイですよぉ〜?」


「うん・・・そのテンションは何とかならないのか?」


「え〜?そんなこと言ってご主人様はヴェイのこと大好きなくせに!きゃは!」

シトラス・・・いや、ヴェイがそういうと、シトリアはグルンッ!と俺のほうを向き、キッと睨んだ。


「おい、分かった。ヴェイ。やめろ。いや、やめてください。」


「そんな・・・ご主人様!あの夜に二人で交わした愛は嘘だったのですかっ?!」


「・・・祐樹さん・・・」ポキポキッ!「も〜う、知らない間にそんな関係ですかぁ?」ゴキゴキッ!

シトリアは指を鳴らし、俺の肩を掴んだ。


「いや、待て、あの夜って何?昼ドラ?いや、何で?全然信憑性ないだろ?いや、待て・・・」


「話は、今ここでたっぷりと聞かせてもらいましょうか?」

「すいません、待ってください。俺は無実です。」


そんなやり取りの中、ヴェイがやれやれと言った口調で言った。

「あれれ?シトリアちゃんとご主人様は喧嘩ですかぁ?仲悪いですね〜♪」


「おい待て、事の発端は全部お前だぞ。」



「・・・えぇ!?何で外?!」

リータとフランチュールが同時に叫んだ。・・・遅すぎ。


シトリアが急に落ち着いた顔で言った。


「二人が起きましたし、少しふざけてはいられませんね。

祐樹さん。今、凄くまずい状況だってこと、分かりますか?」


「ん?」

「奴等、何か言っていませんでしたか。」


「あ、あぁ、確かあのチーとか言うやつが、『仕事だ』って。」

「つまり、誰かに依頼された。そう考えて間違いないでしょう。あのチーは私達を捕獲する目的で昼に接触してきた。どういうことか分かりますか?」


「・・・?」

「私達の行動が、筒抜けってことです。・・・いや、前から分かっていました。裏切り者は、この国にいるんです。」

「・・・全然意味が分からないんだけど。」

するとシトリアは、少しため息をついて続けた。


「私は首都に行く。と事前に一度伝えておいたんです。リズレバークの宮殿・・・いや、まぁ私の家にですね。

本当ならばその情報は外に出るはずがない。だから、この国の誰か・・・それも相当な権力者がその情報を使って私達を何やらしようと考えたのです。

そしてソイツは・・・世界の主の配下の人間。」


「何でそんなこと分かるんだ?」


「以前私は、この国中で起きた邪族の関連することについて一気に調べたことがありました。

その中で興味深かったのが・・・リータ。フランチュール。貴方達のこと。

一つはリータが宮殿で何者かに襲われた事件。

そしてもう一つが、フランチュールが国からの依頼で国の持つ倉庫で邪族に襲われたこと。二人とも・・・覚えてる?」


リータとフランチュールは不思議そうな顔をした。・・・覚えてないんだな。



「まぁ、いいでしょう。その事件は両方・・・高い地位を持つ人間にしかできないことなのです。

宮殿内には当然それなりの地位の人間しか入ることはできない。

倉庫のことも・・・普段ならば2人の警備兵がついてあるはずでしたが、何故かその日だけその二人が誰かによって警備から外されていたのです。」


「警備?」

「はい、その代わりに邪族が待ち構えていた・・・といったら、世界の主が関連しているのは否めないでしょう。」


「・・・成程。で、結局どうするんだ?」


「そろそろ・・・」

「ご主人様!!」

シトリアが言いかけたとき叫んだのは・・・ヴェイ。

そして慌てた口調で話しはじめた。


「ご主人様・・・落ち着いて聞いてください。私も・・・正直何が起こったのか理解できないのですが・・・。

クレパが・・・・・・『消滅』しました・・・。」


「消・・・滅?どういうことだ?」

クレパといったら・・・俺が最初にきた町か?


「分かりません。クレパに置かれていた私の一部・・・計21冊の全ての反応が今この瞬間に消えたのです。」


するとシトリアが話し始めた。

「いい加減・・・ゆっくりしていられないようですね。行きましょう。」


「・・・?」

俺が不思議そうにシトリアを見ると、シトリアははっきりと答えた。





「やつを・・・世界の主を・・・倒すんです。」






・・・いや・・・それはいいけど・・・・・・誰が?


「ご主人様!頑張ってくださいね♪」


・・・あぁ、やっぱり俺・・・。



でもさ、一回誰か聞いてくれない?



・・・・・・・・・・・俺さぁ・・・・・・まだシャミューシャとしか戦ったくらいしか本当に何もしてないよな?


「さぁ、皆さん!行きましょう!」



もう何だか、「いよいよ!」って時、

俺は少し逃げたくなって泣きたくなった。

こんばんは、個人的第二章終了です。

第二章はすごく短いですが、まぁ、『個人的』、ですので。

次回から最終章。

前代未聞の殆ど戦わない主人公『祐樹』。

彼ももう少しカッコイイところを見せてくれる・・・はずです。


どうか最後まで見届けていただけると嬉しいです。

では、次話以降もよろしくお願いいたします。

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