証
〜プロローグ〜
「いやちょっと待てよ、なんで俺らがこんな・・・」
普段の生活から一変した景色を見ながら、俺は言った。
「・・・起きろ。」
「んー」
授業終わったのか・・・いつの間に寝てたんだろう
「部活いくぞ」
「はぁいっ!」
俺は未来光。
ものすごくカッコつけた名前だが普通の高校生・・・だと思いたい。
「・・・」
このクールなやつは五十嵐俊輔。そのまんまのやつ。モテる。そう。俺の敵であり親友。
「キャー!五十嵐先輩よー!」
「・・・」
「お前はいつもそんな調子だなぁ、ちょっとは喜べばいいのに」
なんてニヤニヤしながら俺が言っても、こいつはおかまいなく。
「なんもうれしくない」
コイツ・・・。
ぶち殺してやりたい。
こんなキャーキャー言われる五十嵐と同じ部活。大体の人はサッカー部だとかバスケ部を思い浮かべるだろう。
だが違う。
「光、ついたぞ調理室」
「おうーっす」
そう。なにを隠そう家庭科部。
文化部なのだ。
「ちゃーっす」
「・・・どうも」
「おう。きたか。」
この人は部長の信条拓。3年の先輩。なんでも病気の弟のためにこの部活にはいったらしい。イケメン。
「こんにちはっ!」
この元気なバカは糸井佳。1年の後輩。お前は黙ってろといつも言いたくなる。
とまぁ、他にも部員はいるのだが、それよりも俺達の目を引きつける存在がいた。
帽子を被り、杖を持ち、手袋をつけた・・・
「・・・全員揃ったようだね?」
そいつは不気味に笑いながらそう言った。
読んでいただきまことにありがとうございます。
自分関西人なので関西弁が混ざってしまうことがあったり変な言葉遣いになってしまうかもしれませんがご了承ください。