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境界の物語  作者: ∀・1
αストーリア
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新出者紹介

「それではまあ、一応は私たちの紹介も行っていくか。私とコイツの事は優と威亜には紹介する必要もないだろうが、一応は名乗っておこう。ヒバナセイタだ。イアとユウは私の子だからな、一応はそこら辺を知っておいてもらえると助かる。それと...私は一応は文化祭監督兼特別生学級監査員としてラヴィア学院長に任じられたものだからな」

『自作自演だ‼』


次の日。昨日ごちゃごちゃと五月蠅かったのが嘘だったかのように話し出す彼の名は、ヒバナセイタ。

ラヴィア学院長の時間平面上非同位体であり、出自不明なイアとユウの父親らしい。

それにしても、僕も彼のいる位置が自作自演だと言う事は知っていた。ある程度の人はこのことを知っているのだろうか。


「...ヴァル・ヴァイオだ。まあ、そこのセイタ宜しく優と威亜は俺の事を知っているからな。今回は俺は生徒として入ることになったから、宜しくな」

「今回()、だろ?」

「...威亜、俺の元々の行動理念は監視なんだぞ?」

「...ヴァルってそんな家名があったのか...。意外ね」

ヴァル・ヴァイオ。

なんとなくちゃらんぽらんに見えたその見た目だけど、案外しっかりしているのかもしれない。

ただ、面倒見は良さそうに思えた。


「...グレア・ヴァルディアヌスだ。ベルベッド共和国国衝、要塞砦市アリオスより来た。

なるべく僕は何にも関わりたくない。以上」

「(...もう来たのかあ、あの人...。)」

「...?エミリア、何か言った?」

「い、いや、何も!?」

グレア・ヴァルディアヌス。

なんとなくお父様に似ている気がするけど、僕にとっては同郷だと言う事だけで親近感が湧いた。

ただ、エミリアが知っていることに関しては少しばかり面白く無く感じた。


「...とまあ、この様な状況だが。文化祭の前に、君たちにはあることがあるのではないのかね?」

『え?』

何を言っているのだろうか。直近の行事など僕たちには『文化祭』しかないはずだが―――?


「君たちには、剣術・魔術大会が控えているだろう」

『...あ』

僕たちの頭には、剣術と魔術と言う本来対に位置するものが浮かんでは、泡沫の様にはじけた。

そんな僕たちは、雁首揃えて間抜けな声を上げるしかないのだった。



―――



「練習もせずにここまで来たが、まず剣術及び魔術の使用が出来ないものはいるのか?」

まともなことを珍しく言うセイタ。

今まで言っていたことが奇天烈ばかりだったからか、その分驚いてしまう。

と、手が横から一本と、少し離れたところからもう一本。


その手の持ち主を見ると片方は転生者シン、もう片方は覆面と眼帯のユウだった。

まず、シンが少し残念そうにして話す。

「僕が使える攻撃性魔術って、<紫雷八光華ガドヴァルトスド>しかないんだよね。それに、これは広範囲魔術だから僕以外の人が感電死する可能性があるから、僕は魔術の方はいけないかな」

次に、ユウの言葉は諦念ばかりだった。

「...もともと魔術なんて使えないから。魔力もないし、私も魔術大会には参加出来ないわ」


仕方ない事だが、全員剣術が使えるのは意外だった。

「因みに、私も名称不明の覆面男として剣術大会に出るからな。魔術の方には...まあ、私がサリグで研究者としていたことからも明白だろう?」

其の訳の分からない言葉は、ヴァルとイアにのみ伝わったようだ。

「...明日は剣術、そして明後日、場合によっては明々後日までに続く魔術学院を上げて行われる魔術大会だ。せいぜい健闘する様に。まあ、私は中途退場するだろうがな」

その言葉は悲しそうに言っていたが、それは仕方ない事だと思う。



―――



かくして行われた剣術大会。

参加者はそこそこ多く、だが大半が剣の文字を知ったばかりの者達に思えた。

一部猛者もいそうだったものの、まあ対して強い人たちはいないと思えた。

それとも僕たちが強いのか?それは知らない。


開始前、僕はシンと話していた。

「まあ、或る程度頑張ろうよ」

ただ、シンは僕に対して辛辣なことを仰られる。

「負けたらレイの事坊主にするからね。それでエミリアにどんな顔で見られたって僕は知らないから」

何故エミリアが僕の引き合いに出てくるのかは分からないけど、流石に秋になる時に坊主は寒すぎる。精神的にも肉体的にも。


「...善処するよ」

「あ、それともう一つ」

少し本気になった僕に対して、シンは追い打ちの悪魔の一言を放つ。

「レイが全力を出さないなら、君の魔力を封じてその腕へし折るよ」

脅しをかけられた僕は、しかし全力で行かなければならなかった。

その為、修羅の心で挑む事にするのだった。

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