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“ジャスタリトルズ”

 さて、物語が始まるにあたって、まずはこの世界に伝説を刻もうとしている偉大なパーティ“ジャスタリトルズ”の構成員を紹介しておこう。


 まずは第一章の主人公であるアラシという少年についてふれておこう。彼は痩せぎすで筋肉もろくにないが体の動かし方がとても上手く、足の速さはパーティ随一だ。おまけに敵の攻撃を面白いように避けるだけの俊敏さも持っている。


 そしてその足の速さに比例するように、頭の回転もとても早い。アラシに「12+5は?」と尋ねるなら、彼は間髪入れずに「6!」と答えるだろう。答えを出すのは早いからと言って、その答えが正しいとは限らないのだ。




 次に、自身の身長ほどの盾を持ち、パーティで最も大きな体躯を誇るのがダンテである。全身鎧に身を包んだ彼は、顔に仮面をつけたかのように感情を表に出すことが少なく、いつだって冷静沈着に行動する。まさにパーティの頼れる大黒柱である。

 非常に発達した筋肉の持ち主で、特に足腰の強さは折り紙つきだ。数多のモンスターとぶつかりあってきたが、彼が押し負けた所を見たことがない。まさに屈強を絵に描いたような男だが、その頑健さに似合わず、とても柔軟な思考の持ち主でもある。


 ダンテに「歴史に名を刻むにはどうしたらいい?」と尋ねたのなら、彼はたっぷり考えたあとこう答えるだろう。


「おばあちゃんを殴ればいい」


うん、意味がわからない。だが賢い人がダンテの発言に舌を巻くことがあるのを見るに、決して頭が悪いわけではないのだろう。




 そして馬鹿みたいな大きさの剣を振り回し、立ちはだかるモンスターをばったばったとなぎ倒していく男がケインである。ケイン自身の言葉を借りるなら、一癖も二癖もあるパーティメンバーをまとめ上げるリーダーとしての素質だけではなく、戦士としての能力も兼ね備えたまさしくパーティのエース的存在である、らしい。


 実際自分で言うだけのことはあり、どんなに重い物も持ち上げてしまうほどの筋力の持ち主だ。ただ剣術のセンスが全くと言っていいほどなく、ばかみたいにどでかい大剣を振り回すのが彼のスタイルである。さらに戦士としての能力だけではなく、頭脳もずば抜けているとか。(これもケインの談である)


 彼に「この国の王様は誰だ?」と尋ねるなら少しのためらいもなくこう答えるだろう。


「俺が王様だ!」と。つまりはそういうやつなのだ。


 念の為に記しておくが、ケインは王族でも何でもない。

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