北極の悪夢
シロクマのリーダー「終った。ついにコケ野郎を倒したぞ!!」
武装したシロクマ達は、歓喜をあげた。生き残った修道士のシロクマ達は、サイトウと一緒に燃やされた同僚に祈りを捧げた。
シロクマのリーダー「まだ、コケ人間がいるかもしれない、みんな、油断するな!!」
武装したシロクマ達は、教会から出て5人ぐらいずつのグループに分かれ、コケ人間狩りの続きを始めることにした。人間狩りをして、帰ってくるカマクラにコケ人間達は群がっていた。
武装したシロクマ達は、それを見て驚愕した。
シロクマのリーダー「なんてことだ!!こんなにコケ人間がいるなんて・・・・。」
カマクラを占拠したコケ人間達は、カマクラで地上に降りようとしたが、操作が分からずカマクラは暴走し、あちこちのカマクラに当たってレストランに突っ込んで止まった。
シロクマのリーダー「このままじゃ、街が破壊されてしまう。みんな、行くぞ!!」
シロクマのリーダーと4人のシロクマ達は、カマクラに近づき火炎放射機を放射した。何人かのコケ人間を燃やしたが、コケ人間達は数にものを言わせて、強引に武装したシロクマ達に襲いかかった。体長2・5メートルぐらいあるシロクマ達だったが、コケ人間達は、シロクマ1人に対して10人がかりで来るため、さすがのシロクマ達も倒され、防護服を脱がされて触られ、あっという間に5人のミドリクマができあがった。
シロクマのリーダー「くそっ甘く見てたぜ、この星の人間達を・・・・。」
シロクマ達に狩られた人間達は、コケ人間に救出されると同時にコケ人間になっていった。その数は膨大な数になり、武装したシロクマ達は次々と襲われてミドリクマになり、全員死んだ。
コケ人間・ヤスカワ「いいか、みんな。俺達はこんな姿になったんだから、もう地上には住めない。住めないことはないかもしれないが、恐らく非常に住みにくいはずだ。明日、会社に行ったら、みんな蔑むに決まってる、たぶん首だ、就活しても、コケ人間を雇う会社なんかないだろう。つまり、俺達はここで、この氷の世界で生きていくしかないんだ!!そのためには、シロクマ達を排除しなければならない!!シロクマ達を排除するぞ!!」
コケ人間達「おお!!」
コケ人間となる前のヤスカワは、30代後半の派遣社員で、食うので精一杯の生活だった。将来に絶望した矢先に人間狩りにあい、北極に連れて来られたが、コケ人間のサイトウに網から出され、助けられた。まだまだ世の中捨てたもんじゃないなと、そのときは思ったが、一緒に網に入っていた連中がコケ人間になっているのに驚き、さらに自分もコケ人間になってると聞いて驚いた。自分の腕や足がコケや藻だらけになり、恐ろしくなった。ヤスカワは、サイトウの後を追い、教会で燃やされて死んだ姿を見て、こうなったら、シロクマ達を皆殺しにして、生きるだけ生きてやろうと自分に誓った。コケ人間は自分だけじゃないと思うと、元気が出た。さらに、これからはコケ人間の時代だ、ここにいる人間は、みんなコケ人間じゃないといけない、という自分勝手なルールを作った。ヤスカワ率いるコケ人間達は教会に入り、パンダに祈りを捧げている修道士のシロクマ達を襲った。修道士のシロクマ達は無抵抗で、次々とミドリクマになり全滅した。シロクマ達は全滅し、ここにヤスカワ率いるコケ人間の街が誕生した。