表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

思い出す、何かを。



ピアノの音色が止まる。




「別に。

ただ、どこかで聞いたような気がして…。」






何だろう、遠い記憶の中に…。




そういえば、小さいころの記憶が無かった気がする…。


思い出したい、思い出せ!!






  『一緒に歌おうよ!

   僕と一緒に!』



――何て歌?



  『愛の……、………!』





聞こえない、何の歌なの?







「ねぇあんた…、それ、何て曲なの…?」




恐る恐る聞く。







「……それが、その、…わからない。」




「どうして?なぜ分からないの?」




「…昔から知っていた。

それに何故この曲をお前が知っている。」





そんなもん知るか!この馬鹿男!

何て、冗談だけれど。






「そんなもん知らないわよ…。

…曲、続けてよ。」





またピアノの音色が響く。

とても、とてもきれいな、旋律。





   ―――ららら、ら…♪



頭の中に、ふと浮かぶメロディ。

誰かが歌ってる…、気がする。



「……ららら、ら…、らら…、

ららら…らら…?」





何であたし知ってんの…、このメロディを…?





ピアノの音色はまた止まる。



「おま…、この歌知ってんのか?」




「知ってるわけ無いじゃない。

勝手に頭に浮かぶのよ。」






…。





「……、」





♪〜♪〜〜〜♪♪〜




またピアノの音色が、音楽室を支配する。



綺麗、綺麗だけれど。





「……こんなに……れ………ない…?」




記憶に直接流れてくる、何だろうこれは…。




『約束だよ…、ずっと、一緒にいる…よ……!』






はっとしたころには、意識が途切れていた。

黒い、闇の中におちていった…。






「おい!おいりゆ!!」





誰かの声が聞こえる。



――もう、どうでもいいわよ…、こんな世界…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ