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これがうちの子供達です  作者: ヴァイス
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これがプロローグです

初めましての方は初めまして。またお前かという方はまた貴方か。

八神カイトorヴァイスと申します。あ、名前はどちらでも御好きな方をどうぞ。


この小説は、以前『恋愛小説ネタ』という設定のみを纏めたモノの中の内、

最後の9番目に書いた物に、改めて肉付け且つ改稿しているものです。

その為、其方には大分話のネタバレが書いておりますので、

ネタバレを気にしない方々以外は、WARNINGで御願いします。


又、キーワードにも書きました通り、この小説は他の二作とは違い、

そのまま言葉通りの意味で、不定期の更新となります。

つまり、私の気分が向いた時や、少し疲れた時に、癒されたいが為だけに適当に書いていくものです。

ひょっとしたら、延々と続いて永遠に終わらないかもしれません。

又、気が向かずに一話で終わるかもしれません。


と言う訳で。そんなものでも宜しければ、どうぞのんびり御覧になって下さい。




「――は? な、何だって?」


「ですから、貴方の御両親が飛行機事故で亡くなられたと申し上げました。」


……言ってる意味がさっぱりワカンネエ。一体、こいつ何言ってるんだ?

ていうか、そもそもこいつ誰なんだ? 真っ黒な服着て、突然上がり込んだと思ったら、

行き成り、俺の両親が死んだだと? ……いや、多分きっと俺の聞き間違いだな、うん。


「…………済まない。ちょっと耳が遠くなった様だ。妙な聞き間違いをしてる様なんでな。

 そんで、もっかい言ってくれないか? 今度こそ、正確に、ゆっくりと、間違いなく。」


「貴方の、御両親が、先日の飛行機事故で、亡くなられました。

 残念ながら、生存者は0でした。乗客リストにも、載って居られます。」


そう言ってこいつが取り出して広げた奴には、乗客リストって書いてあって、

その中には確かに親父とお袋の名前……美倉大将みくらだいすけ美倉美稀みくらみきって名前がちゃんとあった。

そして、その飛行機の名前はつい昨日、墜落して乗客全員死んだとか、

ニュースで一日中流してた、機体の名前に間違い無かった。

あんだけ、さんざん誰もが口にしてりゃ否が応にも覚えちまうからな。


「……嘘だろ……。」


「いえ、残念ながらこれは現実です。

 先ずはこの現実を受け入れて頂かないと、次の話に進めないのですが。」


こっちが呆然自失としてんのに、相変わらず冷静なままでいやがる目の前のこいつに、

むかっ腹が立って、思わず俺は声を荒げた。


「……! んなもん……! 出来るワケねぇだろうがっ!

 昨日まで! ピンピンしてた親父とお袋がっ! 死んだなんて!

 誰が……誰がっ! そんな事、信じられるんだよっ!!?」


「それでも信じて頂かなければお話が出来ません。」


「……っ! 何だよ……何なんだよ、その話ってのはよぉっ!!

 っつーか、てめえがそもそも一体どこの誰なんだよ!?」


そう言うと、目の前のこいつはようやっとその疑問を出したか、ってな顔しやがって、

その後で、懐から自分の名刺を取り出して、こう言いやがった。




「自己紹介が遅れました。私の名前は、朝海莉斗あさみりと。弁護士です。

 貴方の御両親とは、とある知己を通じて知り合いまして。」


「……で? その弁護士サマが俺に何のゴヨウで?」


「では、本題に入らせて頂きます。貴方の御両親が万が一亡くなられた場合、

 その際の遺産や保険金は、全て貴方にとの遺言を以前個人的に頂いておりまして。」


「……はぁ。それで? 遺書とか、肉声テープとかそういう証拠はあるんだろうな?」


「それは勿論。と言う訳でして、相続税を差し引いた貴方の手元に残る現金分。

 御二方の保険金分を合わせた、凡そ二億円分を御確認して頂く為に参りました。」


「へえ~へえ~、そりゃまた御苦労なこtt…………え゛。」


「ですから、大将だいすけさんからの一億円分と美稀みきさんからの一億円分の保険金。

 合わせまして、総額二億円分の現金が貴方の口座に振り込まれます。

 その相続手続きと金額やら細かい内容の御確認の為に伺いました。


 御理解頂けましたか? 美倉大稀みくらだいきさん。」






「…………………………はああああああああああああああああああああああああ!?!?


 に、にっ、におくえんだああああああぁぁぁぁああぁぁあぁあぁああぁぁぁ!?!?!?」









正直、それから後は殆ど碌に覚えていやしなかった。

多分、トントン拍子に事は進んだんだと思う。

気が付けば、俺の口座の貯金額は0の数がとんでもない事になっていやがった。


そしたら当然の如く、銀行から投資してくれだの融資してくれだの、非っ常に煩かった。

なもんで、纏めて引き出すって言ったら急に慌て出しやがって、

もう二度と言わないから勘弁してくれって、支店長とか言うのも来て土下座して来やがった。

なんで、仕方ないから小出しに他の支店から引き出せる限界額を引き出して行って、

結局、今俺の目の前に現金で二億円入ってるケースがある訳なんだが。


「……これ、どうしよう?」


特に趣味も無く、収集癖も無く、旨いモンに興味も無く、綺麗なモンにも興味が無い。

只、毎日生きていければそれだけでいい。その為に生きている。

いつか必ず訪れる死を待つ為だけに、只、毎日生きているだけ。

……それが、俺と言う存在の概念だ。きっと、俺は破綻者なのだろう。

だが、その考えを改める気は毛頭無いし、今後も永遠に変わる事は有り得ないだろう。


……現実逃避は此処迄にしておこう。好い加減、この金の使い道を考えなければ。


「一番手っ取り早いのは孤児院とか、貧しい人達とか、外国とかに、

 そっくりそのままくれてやる事なんだが……それはそれで面倒だしなぁ。」


そんな事をした日には、マスコミ連中が糞に集る小蠅の様にワラワラと集まって来るだろうし。

何か極力話題にならないで済む、いい金の使い方は無いだろうか……。






「ん~……ん~~…………ん~~~~~……………………あ、そうだ。宝籤たからくじを買おう。」






まあ、流石に一つの所で買うときっと面倒な事になるんで、

それなりにばらけた場所を見付けて、時間帯や枚数とか諸々をずらしたりして、

……まあ、何とか二億円分の宝籤を買い集められた。


「……何で、万札の枚数以上に、紙束増やしてんだよ。バカか、俺は?」


何で買う前に気付かなかったのか、とかいう疑問は既に後の祭り。

辛うじて大きめの家に住んでた事もあり、既に空き部屋になってた両親の部屋に、

或る程度……基、入るだけ押し込み、残りは俺の生活空間以外に適当に放り投げておいた。


「……ま、適当に十枚程度は大バカやらかした記念に持っておくか。」


抽選が終わった後で、燃えるごみの日にでも出しておけばいいか。

……いやいや、ちょっと待て。それだと一体どんだけ日数掛かるんだよ。


「……はぁ、仕方ねえな。あいつら呼んで、好きなだけ持っていかせるか。」


そう決めると、早速同僚やら悪友達やらに連絡をして、この大量の紙束を回収させた。

喜んで持ってく奴、バカジャネーノ?とか言いながら結局持ってく奴、

お前とは一生涯友達でいたいとか言いながら大量に抱えて持ってく奴、

大爆笑しながら(ry……って、結局全員大量に持っていきやがった。うむ、お前等GJ。






それから暫く経って、当選番号発表日。

特に見るとも無しに見ていたTV番組に出てた一等の当選番号。

その番号と、俺の手元に残っていた宝籤の番号とに、俺の目は釘付けになっていた。


「…………は? え? ……あ、あれ? お、同じ……? ……え?」


そして、一等当選金額を見た俺の絶叫が、御近所中に響き渡ったのだった。






「一等当選金額…………………………。


 ご、ごっ、ごっ、ごぉっ……!?




 ごおおおおおおくうううううええええええええええええええええんんんんんんんんんん




 だああああああああああとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?」






そして、今、俺の目の前にはあれよあれよと言う間に積み上げられた、


五億円分のゆきっつぁんが聳えていたのであった。






「…………俺にどーせいっちゅーんじゃい…………orz」

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