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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第14章 邂逅する少女
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説得

「茶番は必要ありません。

実際のところ、貴女はこんなこと望んでないんでしょう?

労力の無駄になるのが見えているのだから」


「……」


「わかってるんでしょう?

このまま、何をしようとも、しなくとも、ヤンカム王の失脚は見えています。

ヤンカム王のために戦っても、儲けはありませんよね?」


「ああ……何を言うのかと思ったら、そういうことですか。

確かに概ね、貴女の言う通りです」


「なら、無意味な戦いは必要ないとわかりますよね?」


「……ええ、全くもってその通りです」


「ヒッチコック!キサマァッ!!」


怒鳴るヤンカム王をヒッチコックは手で制した。


「……しかし、言いませんでしたか?

プロの傭兵は契約を全うしないといけません。

それが沈み行く船でも」


「っ……料金は回収出来ないかも知れませんよ?

今、銃を下ろすなら、クリシュナ王子に料金を肩代わりしてもらうよう説得します」


「前金は頂いているので、それは出来ませんね。

その後の回収のことはご心配なく……牢屋にいる人物から回収する"方法"はいくらでもありますので」

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