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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第14章 邂逅する少女
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ガンガール

「……ちぃッ!ここまで話が出来ないものか!」


「それはお互い様……です!」


と、その時ヤンカム王が不自然に床を踏みつけた。


ただの地団駄……何も知らねばそう考えるかも知れない。


しかし、それが合図なのだと確信があった。


「『エアスト・フィールド』!」


クリシュナを庇うように前へ出ると同時に、衝撃がフィールドを貫く。


「っ……はっ!」


私はそれを左手で食い止め、力任せに床に跳ね除けた。


破裂音と同時に床がひび割れた。


「!?」


「なっ……えっ……」


状況を掴めていない二人に構わず、すぐに射線から割り出した敵の位置に手を向けた。


「『気功波』っ!」


「っ」


奥歯を噛み締める気配。


私の狙いは正確で、不可視の布を捉え、吹き飛ばした。


そして、吹き飛ばした布の裏にはメイドが、その自身の身長以上に長い銃を構えていた。


悔しそうに奥歯を噛む顔に見覚えがあった。


「あれは……」


「……ヒッチコック!?ま、まさか、僕狙って撃ったというのか?!」

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