977/1085
強襲も
「忠義というものに理解は示しますが……!」
迫るミシオン。
姿が見えなくとも、気配でわかる。
すぐに迎え撃てると思った瞬間、別の気配がした。
「……!」
後ろに飛び退くーーミシオンだけじゃない、他の『インビシブル』が息をつかせる間もなく攻撃してきた。
私は後退しながら、それを躱していく。
「……駄目ですよ、そんなの。
……そんなことをしたところで、私には届かない!」
いい連携攻撃ではある。
しかし、ネタは既に割れていて、速度を優先するが故にワンパターンだ。
「そこっ!」
ナイフを一本投擲し、不可視の外套を切り裂いて、隊員が一人姿を現した。
「!?」
「はぁっ!」
武器はナイフだが剣技が使えない訳じゃない。
私は『踊る剣技』でその一人を一撃で倒した。
そして、変調。
一人目を倒した隙を狙った二人をまた外套を回転で切り裂く。
「うわっ」「くぅっ」
二人はバランスを崩して床に打ちつけられる。
「……無駄です!」
そこを突いてきたミシオンの剣を私は真正面から受け止めた。




