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推理展開
「何って……"私から見た真実"ですよ」
「それは妄想を垂れ流してるだけだっ!」
「果たして、妄想でしょうか?状況は証明していると思いますが」
「なんだと……?」
「ヤンカム王、貴方がノイル王子を"敵"として処理しようとした事で全て明らかになりました」
……と言っても筋が通るようになっだけで証拠はない。
失言を引き出したいところだけどーー
私は人差し指を立てて見せた。
「この襲撃ーー全てわかった上でしょう?」
「……!」
「ふざけておるのかっ!」
私は構わずに続ける。
「全てマッチポンプ……だとしても、どこからどこまで糸を引いていたんですか?
もしかして、ノイル王子に精神操作までしましたか?」
……あ、そうか。口に出して気がついた。
「この状況なら、敵のリーダーであるノイル王子を殺してしまってもその詳細までわかることはない。
ついでに、乱戦の中でクリシュナ王子が死ぬことも願っていたのではないですか?」




