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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第14章 邂逅する少女
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貴方の目で

私は将軍の兜に手をかけた。


「!!ミシオン、その無礼者を斬れ!」


「う……は、はっ!」


切り掛かってきた剣を私は左手の人差し指と中指で挟んで止めた。


「!?」


「余程、見られたら困るようですね」


「き、キサマ……」


私は右手で兜を、ひっぺ返そうとして、思い止まった。


「クリシュナ王子、貴方の手で兜を外してみて下さい」


「え……」


「貴方の手で、ヤンカム王が何を隠そうとしたのかを暴いて下さい」


「黙れ!朕は隠してなどいない!朕の決定を覆そうとする無礼を許してはおけんのだ!」


「……兜を外して……同じことが言えますか?」


「なにぃっ……!!」


私はため息を吐いて、クリシュナを急かした。


「王子、兜を外して下さい」


「やめろ、クリシュナ!朕の言葉が聞けぬか!」


「……」


クリシュナは迷っているようだった。


「そこに真実があります。それでも父親の言葉に従いますか?」


「!!」


「何を宣っている!!クリシュナ、よせ!やめろ!」


「……」


クリシュナは将軍の兜を掴んだ。

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