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ルート構築
「もちろん、確定情報ではないです。
しかし、逆に言えば、その可能性を否定も出来ない」
「っ……」
「だから、真実を明らかにしましょう」
「どうやって……?」
逆算だ。
通常ならば思いつかない手段でも、
答えを知っていれば、その位置にまで導ける。
「今の状況を利用します」
ーー
「……フン、だが、今はそれどころではない。
とっとと、その反逆者の首を切り落としてしまえ」
「よろしいのですか?」
「何がだ」
「裁判などの手続きや、殺すにしても、公開処刑にすれば、今後の抑止力になるのでは?」
「そんなことか、キサマは余計な事を考える必要はない。
朕の命令を従っておればいいのだ」
「……御意」
ミシオンは剣に手をかけた。
ーーここが機だ。
私達は飛び出すように、その場に合流した。
「父ーー陛下!」
「……クリシュナか」
私はクリシュナとヤンカム王の間に立ち、クリシュナを見た。
私が発言するよりも、クリシュナが話したほうがいい。
「何故、今殺さねばならないのですか」




