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逆転
「ハハハハハハハハハハハハハッ!……撃て」
「は……?!」
瞬間、ヤンカム王を掴んでいた将軍の腕にビームが突き刺さった。
「がぁっ!!」
将軍は王から手を離し、飛び退いた。
呆気にとられる兵士達。
その隙を突いて、王を抑えていた二人の兵士は吹っ飛んだ。
ヤンカム王は腕を叩いて埃を払うと、立ち上がり自身の髪を掻き上げた。
「愚か者め、朕への狼藉、万死に値する」
「くっ……何が起こっ……」
起きあがろうとする将軍の腕に"何か"がのしかかり、その動きを制した。
「!???」
「良い、姿を見せてやれ。
現実を知れば、自分の愚かさを思い知るだろう」
「な……に……?」
すると幕が上がるように将軍にのしかかっていた"何か"の空間が開くと、
そこには透明な……いや、不可視の上着を持ち上げた男が、
将軍の腕を踏んでいた。
「!?」
「所属ごと名乗ってやれ」
「……ヤンカム国王直属兵団『インビシブル』所属、ミシオン」




