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ドレス再び
王宮に戻ると、メイドのヒッチコックからナイフを2本受け取った。
バンドで足に鞘を固定し、そこに仕込むことが出来る。
時間がくるまで、ナイフの取り回しを確認しながら、
馴染ませ、扱いに出来る限り慣れた。
ある程度自信がついたところで、時間になり、ドレスに着替えさせられた。
自分でも、パーティーでは仕方ないと言った以上、着る他ない。
準備を終えて、クリシュナと合流した。
「不満そうだけど、似合ってるよ」
「……どうも」
正直、そんなことはどうだっていい。
「パーティーには"取り巻き"の一人として参加して欲しい」
「……わかりました」
「え……今の説明でわかったのかい?」
「わかってますよ。貴方がモテることも、パーティーで自然と取り巻きが出来ることも。ただ、いきなり私一人が付いているのもおかしいですよね」
「おかし……くはないが、君が目立ってしまうか。
最初だけ何人かメイドを連れて行こう」
「戦闘要員ではない人を巻き込むのでは?」
「人が集まりだしたら、離れてもらうよ。
もちろん、純粋な"取り巻き"は僕自身が守ろう」




