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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第5章 戦い続ける少女
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彼のものの行方

宿に戻ると店主は食事の仕込みをしていた。


陽が傾き始め、営業時間ではあるが、まだ誰もお客さんはいなかった。


都合はよかった。


店主の手を止めることに変わりはないが、それでも接客対応に追われているよりはマシだ。


「あの、ちょっといいですか?」


「あ、お帰りなさいませ。何用でしょうか?」


「昨日話していた。”狼”退治の件ですけど……」


「ああ、それなら、今日、傭兵が到着したそうですよ。早ければ今日中に解決するかも知れませんね」


それなら、こちらとしても、いいタイミングだったと言えよう。


「あの、私も協力したいんです」


「ええっ!?お客さんが!?」


店主は私が言ったことに驚いたのだろう。


自分でも、そう手練れらしい見た目はしていないと自覚はしている。


でも、今はそんな弱気なことを言ってられない。


「こう見えて、腕に覚えはあるんです」


「……まぁ、お三人で他に護衛も付けずに旅をされてるなら、そうなのかも知れませんね」


確かにそういう考えかたも出来るだろう。


「ですが、報酬を何も用意出来ないんですよ」


「いえ、報酬はいりません。

その……興味本位という訳ではないですが、”狼”のことが気になるんです」


「そうですか……しかし、私個人の判断ではどうしようもないんですよ」


「では、誰に聞けばいいですか?」


「この場合……直接、傭兵に聞いてもらう他ないと思いますが」


「傭兵さんは、どこにいらっしゃるんですか?」


「さぁ……私も今日着いた、という話だけを聞いただけなので、滞在先までは……」


と言うことは少なくとも、この宿ではないということだ。


「分かりました。この街の他の宿の場所を教えて下さい」


「本気ですか……?」


「もちろん、です」

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