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盾よりも剣
「なんですか、それ。
とんだ合理主義者ですね」
「とんでもないことを言っている自覚はあるよ。
とは言え、”敵”が暗殺なんて方法に出てるんだ。
なりふりかまってはいられなくてね」
「それは、そうでしょうね」
私は生野菜のサラダを取り、食べた。
みずみずしい味わい……砂漠の真ん中でこんな野菜が育つとは思えない。
ここではこれだけで、相当のもてなしなのだろう。
だけど……
だからといって、軽々に首を縦には振れない。
「協力者とは一体なにを指すんですか?」
「ム……?」
「命を狙われているから、助けてほしい……そういう意味なら、もっと別の言葉を使う。
ということは、私を身を守るための盾ではなく、
貴方の言う”敵”に立ち向かうための剣と考えているのではないですか?」
「その通りだ」
「なら、お断りします」
「っっっ――」
クリシュナは言葉がつっかえたかのように詰まった。
それを一度飲み下し、言葉を絞り出した。
「……何故?
……報酬なら、いくらでも出す!
だから――」




